台湾では普通に食べる!? 観賞用のオオタニワタリ。

品種のご紹介

日本では、本州南岸以南に分布するシダ植物です。一般的には観賞用として出回っていますが、沖縄では山菜として食べる文化があります。なんと台湾では、庭に植えて手軽に食べているとか。
大きく四方に伸ばし清涼感のある葉は、もちろんあなたを虜にしますよ。

見ごたえのある オオタニワタリ(大谷渡り)の特徴

チャセンシダ科チャセンシダ属(アスプレニウム属)の多年草です。
主に日本の南九州・沖縄地方、台湾で分布しており、森林の樹木や岩などに着生するシダ植物です。
熱帯や亜熱帯では、樹木の幹や枝に生着して生活していますが、日本本土など比較的寒冷な地域では岩の上や地上で生育するものが多い様です。

アスプレニウム属は約650~700種も存在し、オオタニワタリはその代表品種になります。
葉は長さ1m以上で幅12~30cmになる剣状の披針形で光沢があります。茎の先端に集中して放射状に配列して斜め上に伸びるので、全体としてはお猪口のような姿になります。
茎の側面はたくさんの根が出て、黒褐色のふわふわしたスポンジ状の固まりになります。

5月から9月ころに胞子嚢群が葉の裏の側脈に沿って線状に並びます。

山林の減少や園芸目的などの採集により、個体の減少が続けており、国内の地域によっては絶滅危惧種や野生絶滅に指定されています。

「シマオオタニワタリ」と「オオタニワタリ」は非常によく似ており、葉裏に付いている胞子(胞子嚢)の特徴で判定します。シマオオタニワタリは葉幅の半分程までしか胞子が付いていませんが、オオタニワタリは葉の縁近くまで胞子が付いています。ただし、中間的な形態を持つ場合もあり、見た目だけでの判別は難しいそうです。

山菜としての オオタニワタリ

食用は新芽の部分を摘み取って加熱して利用します。加熱しても写真の様に色は鮮やかな緑色です。
クセや苦みが少ないので、アク抜きの必要がありません。歯ごたえがあり、食欲をそそりますよ。

湯がいて味付けするのも良いですが、天ぷらや油炒め、煮物にもおいしくいただけます。

栽培は意外と簡単

腐植質で水はけのよい土を好みます。水はけが悪いと根腐れをおこしますので鉢で育てる事をお勧めします。明るい日陰を好み、直射日光は避けるようにします。冬期は室内でガラス越しの光があたるところで5~7度以上を保てる様に管理します。
ヘゴ板などにつけて観賞すると、現地の様な景観が再現できて楽しいですね。

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