秋の紅葉が美しくユニークな実 モミジバフウ(アメリカフウ)

品種のご紹介

葉がモミジに似ており、秋の紅葉が美しいマンサクの仲間です。一般にモミジバフウと呼ばれ、公園や街路に使われることが多い様です。実の形がユニークで、クリスマスリースの材料になるほか、小型エビの隠れ家になるとして熱帯魚愛好家向けに販売もされています。

モミジバフウの特徴

フウ科(マンサク科)フウ属の落葉高木で北米・中南米原産です。
モミジに似た葉をもつフウの木(楓の木)の意味から「紅葉葉楓」と書きます。またアメリカ原産であることから、別名アメリカフウとも呼ばれています。樹高は15~25メートルです。

フウ属には葉の形からモミジバフウ(5-7裂)とサンカクバフウ(3裂)があります。サンカクバフウは、単にフウ(中国・台湾原産)またはタイワンフウとも呼ばれます。ふちには不ぞろいの細かい鋸歯があり、表面は無毛で裏面の主脈の基部には黄褐色の毛叢があります。晩秋には紅葉します。

開花は4月頃で、葉の展開と同時に雄雌がそれぞれ開花します。雄花と雌花は別々に頭状花序を作ります。雄花序は総状に集まってつき、雌花序は帯緑色の球形で1個が垂れ下がって付きます。花には花弁が無く緑色です。

雌花の後にできる果実はタイワンフウよりも大きく、そして棘があります。果実はさく果が多数集まった集合果で、直径6〜8cmの球形でさび色に熟します。クリスマスリースの材料になるほか、小型エビの隠れ家になるとして熱帯魚愛好家に販売されています。

冬芽は長さ7〜11mmの卵形〜長卵形です。赤褐色で光沢があります。葉や樹脂が持つ独特の臭気を嫌って、動物が葉を食べないため、動物園の景観樹として使われる。日本での最大樹高は25mほどですが、原産地では40mを超える高さになります。樹皮は淡い赤味を帯びた褐色。幹からは「ソゴウ香」と呼ばれる芳香性の液から「アメリカンスタイラックス」という精油に加工され、アロマや、食品の香りづけや香水などに用いられています。

斑入り種(シルバーキングなど)や葉の黄色い品種があります。

中国及び台湾を原産とするフウ(楓)は、葉が三つに裂けるため区別は容易です。モミジバフウの実には堅い棘がありますが、タイワンフウの実はプラタナスのようで触感が柔らかいです。

育て方

丈夫な性質を持ち、日本全国に植栽できます。大気汚染に強く、環境の悪い場所でも育てられるため街路樹にも利用されてきました。水を含んだ土壌を好む植物で、水害の起こりやすい場所に植えられてきた風習があります。しかし植えつける土づくりは、あまり神経質にこだわる必要はありません。よほど乾燥した地域でない限り、モミジバフウはすくすくと育ちます。

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