呼吸器を癒すハーブのサイプレス! ホソイトスギ。

品種のご紹介

鑑賞用のコニファー(針葉樹)として、イトスギ(サイプレス)は、ウッディーでしっとり落ち着く香りが好まれてきました。特に香料植物として扱われるホソイトスギは、枝や葉を蒸留して淡黄色、あるいは淡いオリーブグリーンに近い色の貴重な精油が出来、さまざま用途に利用されています。

ホソイトスギの特徴

ヒノキ科イトスギ属の常緑針葉高木です。
地中海沿岸地方、ギリシア、キプロス、シリア等温暖で乾燥した地域が原産で、ヨーロッパ,北アメリカ,アジア等に分布しています。

樹高は6から7mくらいになり、樹齢は1000年を超えるものもあるといわれます。樹形は狭い円錐形から円柱形であまり横に広がりません。樹皮は褐色で、縦に細長く裂けます。

葉は密に十字対生し、濃い緑色の鱗片葉ですが針状葉になることもあります。
3月から4月に開花します。雄花と雌花があり、雌花は毬状花序です。果実は長さ2.5から3.5cmの球形または卵形の球果で、鱗片が8~14個あり、2年目に熟します。

「イタリアイトスギ」、「イタリアンサイプレス」、「トスカーナサイプレス」とも呼ばれています。イトスギの仲間(種)には、モントレーイトスギの「ゴールドクレスト」がよく知られています。

香りを楽しむ

サイプレス全般では、伝統医療の中では呼吸器を助けてくれるハーブとして利用され、アラビアでは呼吸器に優しい森に長期療養所を設けていたなどの記録もあるそうです。サイプレス精油はヒノキと似た効果があり、老若男女問わずに受け入れやすいと言われています。

精油は南フランスを中心として、枝や葉を水蒸気蒸留して作られています。
しかし精油収量が低く(0.2~0.3%)、重要な香気成分が高沸点部分にあり、長時間の蒸留が必要なため、溶剤による抽出で作られる事もあります。

育て方

やや寒さに弱いため関東以南が露地栽培向きで、冬の寒風は避けるようにします。横枝は少ないですが、多雪地も枝折れします。日当たりと水はけがよく肥沃な土を好みます。

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