華やかな花をつけて、その色が次第に変化することから七変化とも呼ばれています。さまざまな園芸品種があります。開花期間が長く、丈夫なので鉢物としてよく流通するほか、花壇などにも利用されます。寒さにも比較的耐えます。
ランタナの特徴
クマツヅラ科シチヘンゲ属の常緑小低木です。中南米が原産です。
暖地では戸外でもよく育ち高さ1.5mほどになります。葉は対生して表面がざらついています。ややツル状に横に這って茂みを作り、茎には細かい逆棘があります。
多数の小花からなる散形花序をつけます。開花後、時間がたつと次第に花色が変わるため、同一花序でも外側と内側では花色が異なります。花色は、白/赤/ピンク/オレンジ/黄 などで混合します。
果実は黒い液果で種子に有毒物質であるランタニンを含みますが、鳥が食べて種子を散布して増える事があります。種には「アレロパシー物質」という他の植物の成長を抑える成分が含まれており、ランタナだけしか育たない環境を作ってしまう事も、増える要因となっています。
低木状になるもの、鉢向きのコンパクトなブッシュ状の樹形になるもの、ほふく性のものなどがあります。また、花がなくても楽しめる葉に斑が入った品種もあります。
熱帯から亜熱帯気候の土地では、よほどきちんと管理しないとこぼれ種で増えてしまい、野生化します。しかし日本のような寒い季節がある温帯気候の土地だと、秋季の切り戻しなどの人為的な越冬対策をしないと枯れてしまうこともあり、熱帯地方ほど深刻な侵略種ではないためか、園芸植物として植えられている事が多いです。
帰化植物として日本では、小笠原諸島や沖縄諸島に移入分布しています。
育て方
日なたから半日陰で生育可能です。よく日光に当てた方が花付きが良くなり強健に育ちます。原産が熱帯の植物のため、寒さは苦手です。しかし暖地では露地で越冬する場合もあります。どのような土でも生育してくれるので種類は選びませんが、水はけの良いものが良いでしょう。
本来は常緑ですが、冬の寒さや霜に弱く枯れてしまう事があるので、一年草扱いされる場合もあります。暖かい地域では冬越しも可能で低木になります。越冬させる場合は、秋の終わりに切り戻ししておくと良いでしょう。
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