チョウセンニンジンを育てる事に興味がある方なら、容姿の似ており育てやすいトチバニンジンをお勧めします。北海道から九州に分布し寒さに強いのも特徴です。生薬としても利用されています。
育てやすい! トチバニンジンの特徴とは
ウコギ科トチバニンジン属の多年生草木です。北海道から九州の山地の林内に生えています。
高さは50〜80cmくらいになります。
茎は直立して頂に長柄のある葉を3〜5個輪生します。6月から7月に、中心から1個の花茎を立て、球状の散形花序に黄緑色の小さな花を多数つけます。果実は8~9月頃に赤く熟します。地域によって果実の先端部が黒くなるものが見られます。秋には地上部が枯れて、冬を越します。
1年に1葉を展開した後に根茎が1節ずつ増えていくことから、掘上げた株の年齢推定の参考にもされます。
根茎を竹節人参(ちくせつにんじん)と呼び、健胃薬、鎮咳去痰薬として用いられています。最近は養毛剤にも配合されているそうですよ。
薬草の王様の朝鮮人参と同じトチバニンジン属ですが、薬用効果は異なります。トチバニンジンは根茎が横に伸びて果実は丸いのに対し、朝鮮人参は根茎が発達せず根は直根、果実は偏球形となります。
薬草として利用
有効成分は数種類のサポニンが含まれている事です。
秋に地上部が枯れたら、根茎を掘り起こして乾燥させ、煎じてお茶として利用します。根茎5 gを400 gの水に入れて煎じたものを、1日あたり3回ほどに分けて服用するそうです。味はわずかに苦く、解熱、去痰、鎮咳、健胃作用などが認められているそうです。
また、ホワイトリカー1.8リットルに氷砂糖100gを用意して、収穫したトチバニンジンの根茎を漬け込み、熟成させて薬酒として利用します。就寝前に盃1杯程度飲むのが良いとされています。
ただし、妊婦への服用は禁じられているそうなので、注意が必要です。
育てて、赤い実を楽しみましょう。
丈夫で育てやすい植物です。腐葉土をたくさん混ぜ込んだ用土などが良い様です。置き場所は夏場は半日陰~日陰になるような場所が適しています。
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