アゲハも大好き!蜂蜜も美味しい。山の香木、カラスザンショウ

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ミカン科の高木で成長が早く、全株に独特な芳香があります。山野に生え、アゲハ蝶の重要な食料となっています。清涼感のあるハチミツが摂れるとの事や、若芽・若葉は天ぷらとして利用される事もあります。

おもしろい植物はないかしら。カラスザンショウの特徴。

ミカン科サンショウ属の落葉高木で、雄雌異株です。
日本では北海道を除く、本州以南に分布しています。
樹高さは 5m~15m ほどで、幹の直径は最大で60センチほどになります。複数の幹が株立ち状になることが多いです。若い木の幹にはトゲがあり、老木になってもその痕跡がイボ状になって残ります。

葉は長さ5~15センチの小葉が9~15対集まって、全体として長さ30~80センチの大きな羽根状になります。葉は濃い緑色で縁には浅いギザギザがあり、裏面は粉を吹いたように白くなります。葉の軸や裏面、枝に細かな棘があります。葉には柑橘特有の油点があり、若い葉を揉むとミカン科に特有の強い香りがあります。

7~8月に開花します。雄の木には雄花が、雌の木には雌花が咲きます。花は直径5ミリほどで、5枚の白い花弁と黄色い葯があります。全体的には淡い緑色で、枝先に淡いクリーム色の傘を広げたような花序が観察できます。

雌花の後にできる果実は直径5~6ミリの球形で、11月頃に紫がかった紅色になります。
中にはサンショウ同様に黒くて艶のある種子が入っており、熟すと自然に顔を出します。種子は球形で直径は2ミリほどです。

この果実をカラスが好んで食べるため、カラスザンショウと名付けられたそうです。
ヒヨドリやヤマバトなどの野鳥にも好まれ、これらによって運ばれた種子があちこちで発芽します。先駆植物のため、伐採跡などの裸地が出来るといち早く伸び出して葉を広げる事が多いです。

■カラスザンショウ ~アゲハチョウ類や鳥の命を支える木~(3分40秒)
しぜん つながりチャンネル

カラスザンショウ ~アゲハチョウ類や鳥の命を支える木~

どんな利用用途があるのかしらん?

カラスアゲハなどの蝶が好む食草のため食害に逢う事が多いですが、山野中でアゲハにとっては貴重な食糧源になります。また蜜源植物として、養蜂家が利用しています。果実を健胃薬とし、枝はサンショウ同様すりこぎとしても使用されています。

■食べ頃になったカラスザンショウに集まる野鳥達(2分50秒)
ichiro kobe

食べ頃になったカラスザンショウに集まる野鳥達《ルリビタキ・マミチャジナイ・アオゲラ・メジロ・コゲラ》-神戸市立森林植物園-2017 12 14

育てて観察するのも、おもしろいぞ。

大きくなるので、広い土地で育てる事をお勧めしますが、鉢栽培で大きくさせずに観察するのも良いかもしれません。花にはたくさんのクロアゲハなどが集まってきますし、鳥たちもやってきますよ。基本的には強健で、土をえらびません。

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