ネズあるいはトショウとも呼ばれるヒノキ科の針葉樹です。セイヨウネズ(ヨーロッパネズ)の実は「ジュニパーベリー」として有名で、お酒の「ジン」の香り付けで利用されています。今回は同じヒノキ科ネズミサシ属のネズについて主に盆栽をご紹介します。
植物の特徴
ヒノキ科ビャクシン属(ネズミサシ属)の針葉樹です。別名はネズミサシ、ムロ、モロノキとも呼ばれます。日本では東北以南の日当たりの良い丘陵や花崗岩地に自生しています。 園芸上では杜松(としょう)と呼ばれ、盆栽に仕立てられています。
成長は遅いため、材は緻密年輪幅が小さく、針葉樹の中では最も重い幹比重になっています。 根際直径8cm・樹高8.5mで樹齢92年の例もあったそうです。 葉の先端は鋭くとがっており、触ると痛く裏に気孔列が白い筋となって見えるので観葉としては綺麗です。
ネズは陽生の植物であり、生育には強い日照を必要とします。雌雄異株で春に黄緑色の花を咲かせます。 受粉の1~2年後の10月頃に黒紫色の漿果状の肉質に熟し、果実食の鳥に食べられる事で内部の種子が散布されます。
似ている植物として、ハイネズ( 這いネズ )、 ニイタカビャクシン ブルースター 、 メリカハイビャクシン ウィルトニー (コニファー)として流通しています。
昔から人々に利用されてきました
ネズは農作業などで様々な用途に使われてきました。背負い子や魚を捕るための網などや、イネを干すための「はで木」、床柱などにも利用されてきました。また、材は風雨にさらされても腐りにくいため、仏像などの材料に使われてきました。
観賞用に盆栽が流通しています。
ゆっくり育つ特性があり、盆栽が流通しています。
最後に
ネズはコニファーの仲間なので、同じように実はジンの香り付に使えると思います。庭木や盆栽で実が生ったら、ためしにホワイトリカーに漬けてみると良いかもしれませんね。 古木は貴重な盆栽になりますよ。
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