餅を包む葉で有名で、防風林にもなる、カシワノキ(柏の木)。

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ブナ科の落葉高木で日本全国に分布します。柏餅が大好きな方なら、餅を包んでいる香り良い葉がいっぱい茂る木を見ると感動するはずです。秋には紅葉しますが、春先まで枯れた葉が残るので、海岸線の防風林で植えられている黒松の代用として植えられる事があります。コンパクトに仕立てて庭木にされている方もいらっしゃいます。

カシワノキ の特徴

ブナ科コナラ属の落葉中高木です。日本全国に分布しますが、比較的寒冷な地に多く、かつては北海道の十勝平野に大木が群生していました。樹高が10~15mまで生長します。

カシワの葉は縁が波状になっているのが特徴です。長さは7~15センチほどの楕円形で、ブナ科の仲間では最大の葉になります。葉の大きさは場所によってさまざまですが、長さ30センチを越すものもあります。その葉陰は生き物にとって格好の隠れ家であり、夏にはカエルやセミなどがよく集まります。

秋に紅葉して葉が枯れても、翌年の春に新芽が芽吹くまで葉が落ちることがないため、冬季の強風を防ぐ効果を果たし、防風林を構成する樹種として黒松ともにカシワが採用されることがあります。

昔は、食物を蒸すなどの調理の際に使い、『炊く葉』と呼ばれました。食物を盛る際にも用いたようですが、今はほぼ柏餅をくるむ文化が残っています。

秋にはずんぐり体型で、半分以上を、もしゃもしゃしたヘタに包まれたドングリ果実ができます。

樹皮は黒褐色で縦に裂け目が入り、枝葉を大きく広げた、ふくよかな樹形をしています。幹はコルク質で耐火力があるため、山火事になっても生き残ります。樹皮にはタンニンを多量に含み、かつては皮なめしや漁網の染料に使っていたそうです。

カシワノキにも色々な種類があります。赤い葉が特徴的で横に枝を伸ばす「アカガシワ」や、黄緑・黄金色の葉が楽しめ、樹高が低く管理しやすい「オウゴンガシワ」などがあります。

育て方

大きな特徴のある葉と、ふくよかな樹形よりコンパクトに育てたい方は、芯止めをすると庭木にも利用できます。高さ3m程度の電柱状に剪定している家庭が多いが、本来は成長と共に横への広がりも大きくなるため、余裕のあるスペースに植えるのが望ましいです。

移植や植え付けは9月~入梅までに行います。最適な時期は3~5月と9~10月です。日当たりのやや湿り気のある肥沃な土壌に植えます。

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