カンザクラは秋口から咲き始める種から、春一番に咲き始める桜を含めて呼ばれる総称です。
秋から冬に咲く桜は、意外に感じる一面、寒さに耐えて控えめに咲くその姿にも、私たちは心奪われる魅力があります。
寒桜の特徴
バラ科サクラ属(スモモ属)の落葉広葉樹で、「ソメイヨシノ」よりも早く咲くものの総称です。
カンヒザクラという野生種を片親として、ヤマザクラ系統のザトウザクラの雑種と言われています。カンザクラとは一般的に寒い時期に咲く桜を意味しており、さまざまな種があります。
秋の季節から咲き始める「フユザクラ」や「ジュウガツザクラ」が一番早く咲き、他は春一番に咲く「カワズザクラ」や「オオカンザクラ」が有名です。開花時期は気候によって大きく変動し、12月中に咲く年もあれば3月にずれ込むこともあります。
花はやや小さめの一重で、直径は2.5~3.5センチほどです。蕾は濃いピンク色ですが花は淡いピンク色になります。花弁は5枚あり、縁にいくほど濃いピンク色になります。花の付け根部分が赤いのが特徴です。花には蜜が多いため、蜂などの昆虫やムクドリなどの野鳥がよく集まります。花の後には稀に実(サクランボ)ができます。
葉はヤマザクラと同じように花と同時あるいは少し遅れて展開します。厚めの革質で、先端が急に尖り、縁にはギザギザがあります。長さは4~12センチほどで、幅は6センチほどになる。葉は枝から互い違いに生じます。樹皮は黒っぽい灰色で横に筋が入り、樹齢を重ねるとコブができやすい特徴があります。
育て方
他のサクラ類と同様ですが、意外に寒さに弱く、庭植えで扱えるのは関東地方よりも南となります。落葉は早く、初秋と言わず晩夏に葉を落とすことがありますが、特に対策を施す必要はない様です。
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