胃腸薬というば、オウレン。日本から輸出される代表的生薬。

品種のご紹介

山野草としても楽しめる、可愛らしい花を咲かせます。日本固有種で根を生薬として利用されますが、朝鮮人参の様に成長に長い年月(10年でせいぜい5 – 6センチメートル)が掛かります。江戸時代より栽培されています。

オウレンの特徴

キンポウゲ科オウレン属の常緑多年草の草木植物で、雄雌異株です。
北海道、本州、四国の針葉樹林下に群落しています。オウレン属は寒冷な気候を好むため、暖地では比較的高い山に分布しますが、北地では低地でも分布しています。

花季は3月から4月です。新しい葉を出す前に地際から高さ10 cm位の花茎を出し、2、3個の白色の花を付けます。雌株と雄株の区別があり、花びらのように見える5-7片のものは実は萼(がく)で、本当の花びらは、萼片より短く、細いさじ形になったものもので、5、6個あります。花には雄しべと雌しべがある両性花と雄しべのみでタネを付ける能力がない雄花の2種類があります。

オウレンは小葉の切れ込みによって、「キクバオウレン」、「セリバオウレン」、「コセリバオウレン」の3変種があります。単にオウレンというとキクバオウレンを指すのが一般的です。本州では(キクバ)オウレンは日本海側、コセリバオウレンは太平洋側に多く分布するとされ、セリバオウレンは太平洋・日本海両側で見られます。

別種の「バイカオウレン」は可愛らしい花を咲かせ、山野草として栽培されます。

■岐阜市 「岐阜薬科大学」 ~薬草園のオウレン~(2分半)
ChannelGoovie 様

岐阜市 「岐阜薬科大学」 ~薬草園のオウレン~

生薬としてのオウレン

日本では主にセリバオウレンが栽培されています。
9から11月頃に根茎を堀取って細い根を除いて乾燥させたものが生薬の「黄連」です。約3-7%のベルベリンという成分が含まれています。 古くから消炎、止血、瀉下などの要薬として汎用されてきました。

育て方

鉢植えは明るい日陰で育てます。空気の乾燥を嫌う傾向があります。庭植えの場合は、落葉樹の下や、空が見える程度に枝をすかせた常緑樹の下に、鉢植え用土を客土して植えつけます。

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