バナナは大きさや商品名の違いはあるもののほぼ輸入物です。しかし最近、国産バナナが手に入る様になりご家庭でも育てられる品種も出てきました。ちょっとディープな稀少バナナを特集します。
基本編(デザートバナナと料理バナナ)
バナナは生食できる「デザートバナナ」と、でんぷん質が多く熱を加えないと食べる事が困難な「料理バナナ」に分けられます。後者は焼いたり、蒸かしたり、フライにして食べる事が多く、「プランテイン」と一般的に呼ばれます。
日本ではあまり馴染が無い、プランティンは大きな青果店やデパートで購入する事ができます。「バナナチップ」等のフライバナナは料理バナナを使っています。
呼び名が錯そうする「THEバナナ」
「フィリピンバナナ」、「台湾バナナ」は産地を示しており、「高原バナナ」は生産環境を示しています。「完熟〇」などはプレミア感を消費者に与えたり、商標名の場合もあります。「三尺バナナ」は植物としの実の収穫できる高さを示しており、これも品種名ではありません。これらのほぼ全ては、Cavendishグループと呼ばれるバナナ品種です。
「モンキーバナナ」は小さいバナナの表現であり、海外では Lady Finger とも呼ばれています。他の表現として「セニョリータ」と呼ばれる小ぶりバナナもありますが、海外ではほとんど通じません。セニョリータはポルトガル語で「半人前」という意味から、未熟な小さいバナナという意味づけがされたと思われます。これらは、Mas とか Emas と呼ばれる品種のバナナである可能性が高いですが品種名は公開されていません。
まぁ消費者にとって、おいしければ品種にこだわる事はないのですが
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日本で入手できるバナナの品種
一時期、赤バナナ(Red)、ラカタン(Lacatan)と呼ばれる品種のバナナが国内に流通していた事もありましたが、今ではほとんど見当かけません。それでは今現在に新しく手に入るバナナとはどのようなものがあるのでしょうか。
島バナナ
正式な品種を示すものではありませんが、海外から小笠原諸島に持ち込まれ、独自に分化したと言われています。酸味と甘さが絶妙に良いと評判です。沖縄や石垣島島で地産地消されて一般的には流通していませんが、 最近は通販で購入する事ができる様になってきました。
(参考:Let’s Green Life 過去記事 )
日本産だからおいしい、うれしいバナナを楽しむ
アイスクリーム(Blue Java)
元年の7月に放映された「マツコの知らない世界」というテレビ番組で紹介され、話題になったバナナです。認知度が上がった事で、実を入手する事が出来るようになってきました。ナムワ(Namwa)と呼ばれているバナナの一種で、やや酸味の強いさっぱりした味、というのが特徴です。それを食べた外国人が「アイスクリームのようにおいしい」ということで「アイスクリーム」というあだ名が付いたのではと、タイ現地の方よりご意見を頂いています。
■アイスクリームバナナ
平年発送期間 5月中旬~11月頃
苗も入手できる
植物としてのバナナは本州では、温室で育てる事があたりまえと思われがちですが、ナムワバナナ(アイスクリームバナナを含む)は多少の耐寒性があるため、本州でも関東以南で霜が避けられる場所であれば、越冬が出来て収穫できる場合があります。チャレンジしてみませんか?
三尺バナナや島バナナは、10℃で生育が停止し、霜にも弱いので6℃~10℃以上で栽培してあげて下さい
三尺バナナ
島バナナに比べ幹が太く、低位で結実し味も良いので、沖縄では島バナナ同様、人気のある品種です。葉面はロウ質が多く、赤茶色の斑が入ります。約2mで結実するため、観葉植物としてもお勧めです。
島バナナ
芳香な香りと、濃厚な甘みのバランスが絶妙です。大きさは普通のバナナの半分くらいですが、ネットリした食感でサッパリした味です。定植から収穫までは約4年ほどかかります。
まとめ
アイスクリームバナナは国内では稀少ですが、海外では売られているのを目にする事ができます。島バナナやアイスクリームバナナも通販で入手して食べれるようになってきました。植物としてのバナナは、国内で趣味で育てて実を収穫している人も居ます。私もその一人なんです。
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