開花年以外は、春に1枚しか葉を出さない特徴があります。早春に出る芽から成長した若葉は、綿毛に覆われて愛らしく、名前のとおり破れた傘のような形で多くの愛好家がいらっしゃいます。斑入り品種は、3月から10月にかけて葉も楽しめます。鑑賞だけではなく山菜としても楽しめますので、家で育ててみませんか。
恥ずかし気な若葉と、凛と張った大人葉。ヤブレガサの特徴はこれ。
キク科ヤブレガサ属の多年草です。
北海道を除く日本全域に分布し、落葉性の林の下のやや渇いた場所や斜面で見つける事ができます。
春に山地の木陰から 葉が出てくるとき、 破れた傘のような形になるので「ヤブレガサ」と名前がつきました。破れた形が見られるのは10日間ほどで、その後は平らに葉をひらきます。
初夏になると、先端に花径1cm弱の白っぽい花をまばらにつけます。品種によっては紅紫の花を咲かせるものもあります。花後に綿毛が形成されて、その付け根に種子が実ります。
山菜として楽しむ
2月から3月にかけて出てくる若芽を根元から折り曲げて、自然に折れる所で採取します。
人の手の暖かさで固くなる事があるので、摘んだらすぐに袋などに入れましょう。湯がいた後に、和え物や汁物などで楽しめます。天ぷらにする場合は生から揚げて召し上がってください。
夏に根を採取して乾燥させ、煎じると風邪に薬効があるとも言われています。
育てて楽しむ方法
日本固有の植物なので気候や風土が合っており、管理が楽なので初心者でも非常に育てやすいでしょう。夏は高温より葉焼けにだけ注意すればよく、遮光できていれば問題はありません。
半日陰で水はけがよい環境が良いです。用土は選びません。芽出しして若葉が展開するまではよく日に当てます。1年に1度しか葉を出しませんので、葉の扱いは極力大切にしましょう。
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