観賞、アロマ、食材の香り付け、薬やお茶と、いろいろな用途がある有用植物の一つです。今回はゲットウについてご紹介します。
ゲットウ(月桃)とは?
熱帯・亜熱帯に自生しているショウガ科ハナミョウガ属の多年生常緑草本です。
沖縄では野山に自生していますが、民家の庭先でもよく見かけます。 シェルジンジャー、サンニンとも呼ばれます。 初夏頃にはきれいな花も咲かせます。
ゲットウの葉は爽やかな芳香があり、防虫効果、消臭効果、鎮静効果のある芳香剤、お茶などに利用されています。月桃に含まれる成分には様々な効果が期待され、石けん、化粧水、健康食品、ハーブティー等も多く製品化されています。 沖縄では香り付けを兼ねて饅頭の包装に使用したり、肉や魚を包んで蒸し焼きにするなど幅広く利用されています。
植物としてのゲットウ
日本に生息しているゲットウは、沖縄に生息しているシマゲットウと大東島に生息しているハナソウカの2つの品種があります。シマゲットウは鹿児島県の佐多岬まで、ハナソウカは八丈島や小笠原諸島にも生息しています。 耐寒性が無く、3度くらいまでの寒さしか耐えられません。
加工品としてのゲットウ
月桃の葉の成分には防虫、防カビ、抗菌作用があり消臭剤や防虫剤などが製品化されています。月桃の繊維で壁紙や障子紙などの和紙は大人気のようです。
アロマとしてのゲットウ
葉から取った油が甘い香を放つので、アロマオイルや香料として使用されます。また、虫よけの効果もあります。青々した葉には香りはほとんどなく乾燥させて細かく切ると匂いが強くなります。
最後に
沖縄では伝統的に使われているため、一定量の消費がされますが畑で商用生産するほど大量に作られていない様です。庭や自生している所から必要な量だけ刈り取って利用されてきました。殺菌やアロマ、化粧品、紙など用途も多いので、「沖縄のお土産」だけで終わらせたくない植物です。
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