山菜として、鑑賞用として存在感のある ギボウシ(擬宝珠)。

品種のご紹介

日本にはさまざまな野生種が存在し、夏には涼し気な花を咲かせます。品種改良がされて班入りや黄色葉などが楽しめます。日陰でも育つためシェードガーデンや庭にも植えられています。春には若芽や若葉は山菜として食用にされます。

ギボウシの特徴

キジカクシ科ギボウシ(ホスタ)属の宿根草(多年草)です。
山野の林の中や草原、湿原などに分布しています。原産地は日本または東アジアで、約20〜40種類が確認されています。

春に地際から葉を出して、放射状に茂ります。葉は小型種で長さ3~4cm、大型種では30cmを超します。園芸品種はさまざまな模様が入り数千種類ともいわれています。

梅雨時期から 夏にかけて花茎を長く伸ばして先端近くに数輪から数十輪の花を咲かせます。花は筒状で先端が膨らんで開きます。色は白や紫が多く、芳香を持つものもありま す。花は短命で1日でしぼみます。マルハナバチやクマバチなど大型のハナバチの訪花によって受粉されます。果実は朔果で熟した後に乾燥して3裂します(栽培品種によっては結実しないものもある)。

冬には葉が枯れて、地中で越冬します。

アメリカでは非常に人気の高い植物で、アメリカホスタ協会では毎年、優れた品種に「ホスタ・オブ・ザ・イヤー」が与えられているそうです。

山菜として楽しむ

ギボウシの若芽や若葉は、ウルイ、ギンボ、ウリッパ、アナマとも呼ばれ、春の山菜としても親しまれています。

アク抜きの手間がなく、野菜感覚で調理できる手軽な山菜です。
4月下旬〜5月が収穫の適期で、20〜25cmに伸びた若い芽を地際から摘み取ります。筒状に巻いている姿はネギに似ており、歯ざわりがよく、茹でるとぬめりが出ます。サラダや浅漬け、油いため、味噌など応用が多く、巻き寿司にも利用されています。

若葉が毒草のバイケイソウやイヌサフランに似ているので、注意が必要です。

育て方

積雪がある北海道などの地域でも栽培が可能で、寒さに強い強健な性質です。冬はマイナス10℃の環境でも耐えてくれるので、地植えしたままで夏越して冬越しができます。

性質がとても丈夫でほとんど世話に手がかかりません。用土は選びませんが、栄養の豊富な肥沃な土壌であると生育がよいです。鉢で栽培するなら草姿がコンパクトにまとまる小型種が良いでしょう。

日当たりは落葉樹の下など半日陰になる場所で育てるのが理想的です。午前中だけ直射日光が当たる場所でも育ちます。品種によって光を好むもの、葉焼けしやすいものがあります。

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