美男葛(ビナンカズラ)の実は美女??

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サネカズラの別名として「美男葛」と呼ばれています。ツル性の植物ですが盆栽仕立てにしたものは、なんともかわいく愛おしいです。艶やかな葉、かわいらしい花も楽しめるこの子はいかが?

植物の特徴

マツブサ科サネカズラ属に分類される常緑ツル性木本です。中国、台湾、日本(関東以西)に分布します。昔ツルから粘液を採って武士が整髪料(寝ぐせ直し)として使っていました。これを使うと美男子になるという意味から、美男葛(カズラはツル性を示す言葉)と呼ばれる様になりました。通常は雄雌異株で1cmくらいの花が咲き、雌花のみ結実します。

■美男カズラ(サネカズラ)の花・雄花と雌花・・・(2分)
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美男カズラ(サネカズラ)の花・雄花と雌花・・・

花を見ると、中央に花粉を付けた赤いベリーの様な形状があるのが雄花でこちらは実を付けません。中央が緑色をした方が雌花でこちらが特徴ある実を実らせます。

単果は径1cmほどで、全体では5cmほどになります。果実は個々に落ちて、あとにはやはり真っ赤なふくらんだ花床が残り、冬まででよく目立ちます。

単果が落ちた後の、花床

漢方としても使われていた

果実は漢方薬の五味子( チョウセンゴミシ)の代わりに使われる事もあるそうです。実は乾燥させたものを南五味子(なんごみし)と言われる生薬になり、主成分にはクエン酸、粘液質などを含みます。 滋養強壮、鎮咳などに用いられます。

また新鮮な葉は、揉んで切り傷に塗布して外傷薬として利用されました。

苗を育てて楽しもう

サネカズラは品種改良されて、班入りの葉をものもあります。木イチゴを大きくしたような果実は盆樹にしても見応えがあり、秋の飾りの席でもよく映えます。 暑さに強く丈夫な植物です水を好みます。暖地生の樹種なので冬は保護が必要になります。

最後に(受粉の注意)

雄雌異株ですが、同株も普通にあるそうです。丸い実が集まったような形状の果実は、雌しべ1つ1つが受粉して大きくなったもので、この複数ある雌しべ全体に受粉させないと綺麗な形状の実になってくれません。美男葛の花は8月頃から次々と開花しますが雌花の数は少なく、10個中に2~3個ほどしかつきません。

1つの雄しべから取れる花粉の量も少ないので、交配用に複数の株を持っておくこと良いです。雄花が用意できない場合は、トマトトーンによる実付けも可能なんだそうです。

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