美しさ、奏でる、食べる いろいろ楽しむ文化のタケ

品種のご紹介

昔から親しまれてきた竹。今回はいろいろな竹の魅力をご紹介します。

タケとササの違い、機能性

成長するとともに葉鞘が早く脱落してしまうものをタケといい、枯れるまで稈に葉鞘が残るものをササと呼んで区別しています。

伐採後に乾燥させた竹の稈は強靭であり、細工が容易で木材にははない弾力性に富んでいるので、和弓や釣り竿などバネ素材として古来広く利用されてました。

竹の種類

タケ類の種は、世界で600種とも1,200種とも言われる。日本には150種、あるいは600種があるといわれています。

主な竹の種類

孟宗竹(モウソウチク)
日本の竹の中で一番大きい。

真竹(マダケ)
節の部分がやわらかいので加工しやすく、竹細工などに適しています。竹の皮には毛がない為、肉やおにぎりを包んである竹の皮は、真竹の皮が使われています。

淡竹(ハチク)
真竹に比べると、全体に淡い緑色で白っぽい感じ見えます。竹材は細く割ることができるので、茶筅に使われています。

京銘竹

京都産の良質の竹を加工した銘竹は、京都府の伝統工芸品として「京銘竹」と呼ばれています。京銘竹は、白竹(しらたけ)、図面角竹(ずめんかくちく)、ゴマ竹、亀甲竹(きっこうちく)の4種類があります。

白竹

火アブリにより、油を抜いて天日で乾かします。美しい光沢は建築をはじめ、茶華道具や工芸品には欠かせません。マダケを使います。

図面角竹

木枠で角経に育て、人工的に表面に図面模様をつけます。飾り柱や床机などに用いられます。モウソウチクを使います。

ゴマ竹

竹を半枯れ状態にします。ゴマの斑点は親しみやすく、建築をはじめ小物類によく合います。モウソウチクを使います。

亀甲竹

亀の甲模様が特徴的。昔は床柱によく使われていました。モウソウチクの突然変異種。

亀甲竹

楽器に利用されてきたタケ

タケは硬さと柔軟さを備えており、楽器にも利用されてきました。日本に昔から伝わる竜笛や、神事で使われる笙(ショウ)、尺八などは代表的です。

シンボルツリーとしてのタケ

観賞用に植えられる竹もいろいろとあります。小型のクロチクはシンボルツリーとして庭に植えるとディスプレイに良いですね。ハチクの一種です。

クロチク

シナチク、竹酢水

メンマとも呼ばれ、マチク(麻竹)のタケノコを乳酸発酵させた製品です。中国南部や台湾など亜熱帯性地方で生産されています。日本のモウソウダケでメンマを作れない事はないのですが、食感を似せる事が難しいそうです。

生竹をいぶし竹炭を造るときに出る煙を冷却した時に、得られる水滴を原液とした純度の高い竹酢液です。木酢液と違い、さらに蒸留してタール分など取り除き飲みやすくしているそうです。

岐阜東濃地区産孟宗竹から作った竹酢液を蒸留した原液。タール分を除去した竹酢液です。お風呂にキャップ2~5杯入れて、ポカポカ簡単温泉。お肌もイキイキ、ツルツル!

最後に

竹は根の張りが強く地盤をしっかりと固定する長所があります。昔は竹の需要が多かったので適度に伐採されて管理されていました。しかし近年は竹林の放置があちこちで見られ、竹林が拡大して家屋の床を突き抜けて被害が出たりしています。利用してきた私たちは、もっと真剣に考えなければいけない問題です。

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