だいすきなパパイアを 育てる、収穫する、味見する

品種のご紹介

タワワに実ったパパイアの木、沖縄では普通に見かける風情なのですが、本州に住む方々はなかなか植物園以外でお目にかかれません。でも、鉢で育てて収穫もできますので、チャレンジしてみませんか?

パパイアとは

メキシコ南部から西インド諸島を原産とする、常緑小高木の多年草です。
現地では多年生という事もあり、次第に背が高くなり茎が太くなります。
熟した果実は生食、ドライフルーツ用に、未熟果は「青パパイア」として料理に利用されます。また、葉はお茶としても利用されます。

繁殖力が強く、沖縄や小笠原諸島では庭に自生していたり、小鳥のフンで勝手に次々と増える事もあり雑草のように扱われています。
バナナ同様に台風に弱く経済栽培としてまでは難しいとされています。
そのためか、日本での生産量は鹿児島県が一位となっています。

一般にパパイアは雌雄異株のため、両株ないと実を付けれませんが、自家結実性があり、1本で結実する品種があります。
またハワイで生まれた「ソロ種」は、雌の花を咲かせる樹と両性の花を咲かせる樹があり、この両性の花を咲かせる株を用いて効率的に生産されています(花の性質は後半で解説します)。

青パパイア

未熟な果実(青パパイア)を野菜として食べる習慣もあります。
沖縄料理などに使われる未熟果「青パパイア」には、タンパク質分解酵素である「パパイン」が含まれています。肉料理を食べた際に胃もたれせず、消化を助けるのに一役買ってくれるでしょう。

青パパイア(未熟果)の調理例
青パパイアのチャンプルー料理

パパイア茶

青々とした葉を利用してお茶が作れます。 ビタミン、ポリフェノール、カルシュウム等を含んでおり、美容と健康に良いとされています。

1)日影で風通しの良い所で乾燥させる
2)細かく刻む
3)フライパン等で乾煎りする
4)緑茶と同様にお湯で煎れます(茶葉は少なめの方が初めは飲みやすいです)

パパイン酵素の力

実を切ったときに出る白い液体(パパイン酵素)は消毒作用やタンパク質分解力があります。食品添加物や洗顔料、軟膏剤として利用されます。

品種の特徴

おもしろい品種をご紹介します。

種なしパパイア

「ワンダーブライト」の自然交雑実生から選抜・育成された品種です。
石垣島で栽培されている種だそうです。
種がないので、かぶりつく幸せを味わえそうです。

矮性品種

背丈が通常種より低い丈で結実します。ご家庭では育てやすいでしょう。
ベニテング、紅妃(コウヒ)、ビクトリー、レッドレディー、台農2号、ジャンヌ、フルーツ・タワーなどがあります。

育て方

苗植えは4~6月が適期で結実には約9ヶ月かかり、実生でも翌年には収穫できます。そのため一年草の野菜扱い(青パパイア)で地植えにするのも1つの方法です。熟したパパイアを収穫する場合は、越冬が必要になる地域が多いでしょう。

鉢植えで育てる場合は、寒くなると移動もできますが、地植えの場合は暖かい地域向にしか向きません。

植え付

苗が100cm以上であれば9~10号鉢に1株植え付けていきます。
地植えは、日当たりのよい場所を選び、苗よりも1~2回り大きな植え穴を掘って植えると根が伸びやすいです。

用土

水はけがよく、栄養分をたくさん含んだ土を好みます。市販の草花用培養土や果樹用培養土に2割ほどパーライトを混ぜ込んだり、畑の土に多少の赤玉土やパーライトをブレンドしても良いでしょう。
地植えは、植え穴を掘った土に川砂や腐葉土、ピートモスを混ぜ込んで水はけをよくしておきます。ピートモスは酸性に傾きやすいので、「調整用ピートモス」を使うと良いでしょう。

水やり

土が常に湿っていると根腐れを起こしますが、乾燥しすぎると花付きや実付きが悪くなります。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。春~夏の生育期は朝夕の2回、秋~冬は2~3日に1回くらいが適量です。地植えは、特に水やりの必要はありません。

越冬方法

本州で苗や種から育てた株から、熟した実を収穫する場合は、年を越す必要があります。

23~28℃で栽培するのが最も好ましいのですが、本州で越冬させる場合は最低15度以上はキープしたいです。明るい日が当たるところで過ごしてください。光が少ないと、だんだん弱って葉が落ちてしまいます。

窓辺に置けない場合は、LED育成灯などを使うと太陽光が当たらないが冬でも暖かい所で越冬ができます。



取り木、剪定(切り戻し)

果実(花)は幹の上部の方に付き、大きくなるにしたがって下の方の葉っぱが黄色く枯れてきます。樹高が高くなっていくと-要するに年を経る毎に管理が大変になります。
大きくなって株が手に負えなくなった場合は、梅雨の時期を避けて幹を30~50cmの長さに切り戻す(強剪定)と良いです。

切り口は「キヨナールパテ」などの保護剤で覆っておくと、病気の予防になります。数日して切り口からわき芽が生えてきたら、生育のよい2~3本以外は摘みとります。
雄木を途中で切断し 強烈な刺激を与えることで 雄が雌になることがあるそうです。


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採り木や接ぎ木も出来ますが、四季のある日本の場合は暖かい時期を選ばないとうまくいかないでしょう。

受粉

パパイアは雄花のみを咲かせる「雄株」、雌花のみを咲かせる「雌株」
一株で両方の花や両性花を咲かせる「両性株」の3つの個体があります。

ソロ種は完全両性株のため、1本の株で受粉して結実します。

種からでも発芽もしやすいので、鑑賞用に植えてみるのも楽しいです。
ただし種から出来た株は、雄株、雌株、両性株なのか開花しないと分かりません。

バナナんぼ宅で発芽させました

苗の紹介

収穫目的なら、種からよりも苗から育てた方が開花までの時期を短縮でき、越冬前の収穫である青パパイアを目指しやすくなります。

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終わりに

大きく両手を広げたように、葉を伸ばしたくましく育つパパイア。手に取って育ててみると、新しい発見があるかもしれません。4月頃から販売開始されるところが増えますので、じっくりと検討されてみてはいかがでしょうか。

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