おいしいドングリの王様。ズダジイ。

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常緑の高木ですが、葉の艶の美しさから神社の境内に植えられたり、生垣にも利用されます。シイタケの菌糸を植え付けるホダ木(原木)としても利用されます。ドングリにも様々な種類がありますが、一般的に渋抜きの手間が掛かります。しかしスダジイは、アク抜きをせずに簡単に食べられるドングリとしても有名で、縄文人も食べていました。

ブナ科シイ属の常緑広葉樹で福島県及び新潟県(佐渡)以西の日本全国に分布します。
関東地方で普通シイ・シイの実と言う場合には本種を指します。葉が密に茂り、もこもことした雲のような樹形になり、樹高は25m~30mに達します。

葉は長さ5~10センチ、幅4センチほどの楕円形で葉の先端は尖り、革質で厚みがあります。
5~6月にその年の春に出た枝の葉の付け根に、雄花と雌花が別々の位置に咲きます。雄花は淡い黄白色でしっぽ状に長く伸び、枝の下部につきます。雌花は穂状で枝の上部につきます。

できはじめの実(ドングリ)は、全体がスッポリと殻に包まれてドングリそのものは見えません。開花から一年半もの月日を経て翌年の秋にようやく熟し、自然に殻が割れて顔を出します。

成木の直径は普通60センチ~1m程度で4mを超す巨木もあります。樹皮はコゲ茶色で、老木になると縦方向に剥離します。かつては樹皮に含まれるタンニンを利用して漁網を染めました。

材は灰褐色あるいは黄褐色で重くて硬いですが、乾燥すると割れやすく耐久性は低いです。その為に材木として利用されることは少なく、薪やシイタケ栽培用の榾木にされることが多いです。
稀に器具、建築造作、枕木、床材、パルプ等に使われます。

庭のシンボルツリーのほか、刈り込みによく耐えるので高生垣などにも利用されます。潮風や大気汚染にもよく耐えます。

ドングリを食べてみる

一般的にはドングリは「タンニン」の含有量が多い為、重曹や灰と一緒に鍋で何回か水を入れ替えながら煮てアク抜きする必要があります。しかし、その中でもマテバシイ属のマテバシイはアク(タンニン)が少なく、アク抜きの必要がなく食べれますし、シイ属のスダジイはマテバシイよりさらにアクが少なく煎るだけで食べられますよ。ホクホクして甘いそうです。生でも食べられるそうです。

乾煎り

これが一番素朴で、炒ってたべるだけです。甘い味がしますよ。

調理方法
  1. 殻斗がついている場合は取ってよく洗う
  2. スダジイを水に浸し、沈んだ実だけを取り出して、水気をきる。
  3. 実を乾煎りする。または、封筒に入れて電子レンジでチンをする。
  4. いい感じに殻が爆ぜたら完成。殻を割って食べる。

ドングリムック

どんぐりの粉を固めて作った寒天のようなぷるんぷるんの韓国料理です。

育てる

スダジイは成長が早く、放任すると大木になるため家庭で庭木として維持するには定期的な手入れが必要となります。用土は選ばず多少湿った場所を好みます。

■参考
どんぐり博物館どんぐり図鑑
分類と写真で分かりやすいです。

自然とともだち 特別編~秋の巻~ (JSF:日本科学技術振興財団 科学技術館)
ドングリの拡大写真と、葉、幹の特徴が一緒に表示され、林で種を特定するのに便利です。

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