日本のワサビと同様、鼻にツンとくる辛味があります。西洋料理の世界では一般的に「レフォール」と呼ばれ、ローストビーフには欠かせない薬味です。また、「西洋わさび」、「山ワサビ」、「わさび大根」とも呼ばれています。栽培も容易です。
ホースラディッシュの特徴
アブラナ科セイヨウワサビ属(トモシリソウ属)で耐寒性の多年草です。
原産地であるヨーロッパの気候に似ている北海道が栽培に適しています。
晩秋の11月位になると地上部の葉は黄色くなって枯れて、地下の根はそのまま冬を越します。翌春になるとまた芽を吹き出します。若葉の部分は春から初夏にかけてが収穫時期となり、根の部分は地上の葉が枯れてから次の芽が出てくるまでの11月から3月頃までが収穫時期となります。
キャベツと同じアブラナ科の植物なので、モンシロチョウの幼虫に葉を食害される事があります。
香辛料としての利用
主に根茎の部分を食用とし、すりおろして薬味的に使ったり、そのものを適当な大きさに切って醤油漬けなどにして食べたりします。西洋では、すりおろしたものはローストビーフの薬味として欠かせないものです。
ワサビやカラシ同様、すりおろして長時間置くと辛味成分が揮発してしまうため、早めに食べるのが良いです。揮発を最小に抑えるために、味噌に和えて保存するところもあります。辛味成分はワサビ同様、アリル芥子油(アリルイソチオシアネート)という揮発性の精油成分です。
一般的なワサビに比べ栽培が容易で収量性が高い為に、「粉わさ」びや「チューブ入りのわさび」の原料として利用されています。貯蔵性が高く輸入品も多く出回るので、ほぼ通年流通しています。根茎の旬は12月から3月にかけてで、若葉の部分は春の4月から初夏までが旬となります。
育て方
非常に繁殖力が強く、根茎部分を適当な大きさに切って水に浸しておくだけで芽と根が出てきます。それを土に植えつけるだけでどんどん株が成長してきます。あまり日差しが強くなく風通しの良い場所の方がいいようです。
白い花が咲きますが種子が出来にくいので、根で増殖させます。
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