ピリッと辛い、エゾネギの仲間。アサツキ(浅葱)

品種のご紹介

野生のものは海岸近くや土手、山野の草原に自生しています。葉や鱗茎を食用とするため、栽培もされています。花は淡紅紫色で小さく可愛らしい。鉢で簡単に育てられますので、家庭の香辛料としても便利です。近縁のワケギ(分葱)と混同される事が多いので解説します。

アサツキの特徴

ヒガンバナ科ネギ属で、エゾネギの変種と言われています。
北半球の温帯となどに分布しており、国内では北海道、本州、四国に分布し、海外ではシベリアにも分布しているそうです。

地下にラッキョウ(狭卵)型の鱗茎があります。長さ15 ~ 25(mm) になり、淡紫色から灰褐色になる外皮に包まれています。葉の直径は2~3mmで、食用ねぎの中で最も細い葉を持っていますが、数年を経過した球根からは直径が5 mmを超える葉が出る事もあります。

春になると活発に生育しだし収穫時期になります。4月下旬にはだんだん生育が衰えだし、5月にかけて花茎が伸び、6月上旬頃にアサツキの花が開花します。

花は淡紅紫色で小さく、球状に咲かせます。花茎は葉叢の中央から出て、細い円柱形で直立して、高さ30 ~50(cm) になります。淡緑色ですが下部は紫色を帯び、基部は葉鞘に包まれています。

7月の開花が終わると、結実します。
冬は浅い休眠期に入りますが春になると、芽を出し始めます。

似ている植物に「ワケギ(分葱)」があります。
西日本では昔からある葉ネギで河豚料理などに使います。玉葱の雑種で小玉ができる小さい葱です。関東市場では九条細系の若ネギや万能ネギをワケギと呼んで混乱が有る様です。
葉の直径は7~10mmでネギよりも細く、アサツキより太い葉を持っています。香りがよく、甘味が強く、苦みや辛みが少ないのが特徴です。

【ワケギ】

ハーブ、香辛料としてのアサツキ

野菜としては、冬から春のもので早ければ12月に若い葉と鱗茎を収穫して利用します。
鱗茎や葉にはペントース、マンナン、カロチンなどの成分が含まれており、カロチンはヒトの身体に吸収されるとビタミンAに変化します。

茹でてお浸しや酢味噌和えに。若い葉は刻んで汁の実や鍋物になど、通常のねぎと同様に利用されます。鱗茎に味噌を付ける食べ方がありますが、生で食べる場合は通常のネギと比べてアサツキのほうが苦味と辛味が強いので注意が必要です。刺激的な味覚を好む方は生をお勧めします。消化促進、食欲増進、滋養保健には生で食べて、ビタミンA補給には食用油で調理した方が良いと言われています。

育て方

家庭菜園で栽培するときは、休眠からあける8月中旬から9月上旬頃にアサツキの種球(鱗茎)を植え付けることで、10~11月、3~4月頃に収穫時期を迎えます。寒冷・積雪などで葉は一旦枯れた状態で冬を越したあと、春に新しい鱗茎から活動をはじめます。生育適温は20℃位です。

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