独特の個性があなたを誘惑。クロユリ(黒百合)

品種のご紹介

高山帯の涼しい気候で育つ植物で、うつむき加減に暗い紫色の花が咲きます。落ち着きのある色合いが好まれ、栽培もされています。夏の暑さは苦手なので、涼しく風通しの良いところで育てて楽んでいただきたい高山植物です。

落ち着いた雰囲気の、黒百合とは?

ユリ科バイモ属の多年草球根植物です。
日本やアラスカ、北アメリカ、シベリアなど北半球の広い範囲に分布します。日本では、北海道の低地や、東北地方の高山地帯に自生しています。


茎は直立して高さ10-50cmになります。草丈が高いものを「蝦夷黒百合」、草丈10~20cmのものを「深山黒百合」と分類する事もあります。

葉は数段にわたってつき、長さ3-10cmになります。質は厚く表面はつやがあります。
北海道では4月~5月、本州では7月頃に開花します。鐘状で長さ25-30mmの花が茎先に1から数個を斜め下向きにつけます。両性花と雄花があり、両性花には6個の雄しべと柱頭が3裂した雌しべがあり、雄花には雄しべのみがあります。暗紫褐色または黒紫色で網目模様があり、内面の基部に腺体により独特の香りを出します。黄色い花を咲かせる個体は「キバナクロユリ」として区別される事があります。

北海道の低地に自生する「北海道型」と本州中部の高山に自生する「本州型」の2種が存在します。
北海道型は染色体を3組もつ3倍体です。草丈が50cmほどの高さになり花数が多く、花色は黒に見えるほど濃い暗紫色で、花びらとのコントラストがあります。花の咲く時期は4月~5月です。一般的にクロユリというとこちらを指します。

本州型は一般的な2倍体です。草丈が15cm~30cmくらいで、花は2~3輪しか咲かせません。花色は全体的に緑がかっています。花の咲く時期は7月頃です。北海道型と区別するために、「ミヤマクロユリ」と呼ばれることもあります。

鑑賞するには、鉢で育てるのが良いらしい。

春の芽出しから地上部が枯れるまでの間は日当たりが良い場所が適しています。球根は外皮が無いため乾燥に弱く、また過湿な環境も苦手です。園芸店で販売されている山野草向けの培養土を用いても問題ありません。

北海道以外の地域では鉢植えで育てる方が安全ですが、庭植えにする場合には、落葉樹の下など、昼間に直射日光が当たらない場所が適しています。

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