庭で一服、清涼感のある君。 セイヨウニンジンボク。

品種のご紹介

夏の暑い時期に、涼し気な薄紫色の花を咲かせてくれる可愛らしい庭木です。花には淡い芳香があり、近くを通ると香りが漂ってきます。丈夫で花期が長く、晩夏まで咲き続けてくれます。チェストツリーとも呼ばれています。

セイヨウニンジンボク(チェストツリー)

シソ科ハマゴウ属の落葉低木です。
夏から秋にかけて淡い紫色や白の花を穂状に咲かせます。鑑賞用のほか、ハーブやコショウの代わりに使われていました。花や葉に香りがあり、6月~11月と開花期が長いです。冬は落葉して越冬します。

日本では環境が合えば、3m程育つことがあります。地植えはもちろん、鉢植えでもしっかり育ってくれる、とても育てやすい強靭な植物です。

葉の形が朝鮮人参(オタネニンジン)に似ている事から命名されたそうです。同じ種でハマゴウ(ニンジンボク)やミツバハマゴウが自生しています。葉を軽くこすると、ミントのような爽やかな香りが漂います。

ハーブとして

花が咲き終わってできる実にも強い香りがあります。ハーブティーは葉を使うこともありますが、実を使って作られることが一般的です。おおよそ200mlの熱湯に対して、乾燥した実を3g入れて5~10分蒸らして頂きます。

女性のホルモンバランスを整えるハーブとして人気があります。通常の使用の範囲では安心して使えるハーブだそうです。妊娠中・授乳中の使用に関しては、問題は確認されていないものの、最終的な安全性は確立されていませんので摂取には注意した方が良いでしょう。ホルモン避妊薬との併用は推奨されていない様です。

コショウの代用

果実はチェストベリーと呼ばれ、乾燥させたものはヨーロッパで古くからコショウの代わりに使われていました。コショウミルで粉末にして、他のスパイスと混ぜて使うと良いでしょう。

本物のコショウと比べて強い刺激はありませんが、海外ではモロッコスパイスの調合に使われていた事もありました。

最後に

花を楽しむだけでなく、ハーブなどにも利用されるセイヨウニンジンボクは、古くから民間療法として女性ホルモンのバランスを整える目的で使われてきました。古くから利用されてきた植物は人との付き合いが長い訳ですね。

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