可愛い赤い実。工夫次第で果実酒にも。チェッカーベリー。

品種のご紹介

寒さに強く、冬の間、赤い実が観賞できます。コンパクトにまとまる樹形で実も大きく目出しますので、寄せ植えの材料としてクリスマスや正月用の飾りに利用されています。熟した実は若干甘いですが、生食には向きませんが果実酒で楽しむことができます。

チェッカーベリーの特徴

ツツジ科 /シラタマノキ属(ゴールテリア属)の常緑小低木で、北アメリカ東部が原産です。
樹高は10~20cmと低くコンパクトにまとまります。

【チェッカーベリー】

地下茎を伸ばして広がり、寒さにあうと葉色は赤みを帯びます。実の直径1cm前後の在来種と、1.5cmくらいの大実のタイプとがあり、実の先端は5裂します。6月から7月にアセビに似た白い釣り鐘形のかわいらしい花を咲かせます。花が終わるとガクが成長して、果実を包み込み、赤色の偽果となります。偽果は秋から翌春まで観賞できます。

楕円形で光沢のある葉は常緑性ですが、寒さに当たると赤く色づきます。

【秋に葉が色づいた、シラタマノキ】

シラタマノキ属で日本で自生しているのは、シラタマノキ、アカモノ、ハリガネカズラがあります。チェッカーベリーはゴールテリア、姫柑子(ヒメコウジ)、大実柑子(オオミコウジ)とも呼ばれます。

【シラタマノキ】

食用に出来るのか?

9月頃にガクが肥大して果実を覆い、赤い実を付ける「チェッカーベリー」や、「シラタマノキ」の白い実はいかにもおいしそうな実です。この偽果はわずかな甘味はありますが、「湿布臭」が食後も続くために生食には向きません。この湿布臭の正体は、サリチル酸メチルだそうです。
果実酒やジャムに加工する方法もある様ですが、食品添加物として登録されていませんので(1)あまりお勧めはできません。

【アカモノ】

※ 同じシラタマノキ属でる、「アカモノ」の偽果はおいしく食べられるそうです。

また、チェッカーベリーは葉にも「サリチル酸メチル」を含んでおり、天然のサリチル酸メチルを 含む数少ない植物のひとつです。この植物からとったエッセンシャルオイルを「ウィンターグリーンオイル」と呼ばれており、スキンクリームやトリート メントオイルに用いられ、歯磨き粉などの香料としても 使用されているそうです。サリチル酸メチルは非常に強い成分で、刺激性もありますから必ず用法を守って利用されるのが良いと思います。

(1)公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 HP(食品添加物の項目において、「ツツジ科」で検索し該当案件が無い)R02.02.02 現在

育て方

湿り気のある冷涼な気候を好み、高温多湿や夏の強い日ざしを嫌います。耐寒性は強く凍結に耐えますが、乾いた強い風には注意が必要です。弱酸性の水はけのよい用土に植えて、乾かさないよう管理することがポイントです。(NHK出版 みんなの趣味の園芸より)

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