下垂気味に長期間咲く花が魅力の熱帯花木です。近年鉢物向きのコンパクトでよく開花する品種が増えており、人気が高まってます。一方、荒地や農地に帰化して難防除雑草として問題にもなっています。日本の屋外で越冬できる場合があるため路地植えにされている事があります。
アブロチンの特徴
アオイ科アブロチン属(イチビ属)の一年草または多年草の低木です。
中央アメリカから南アメリカを中心に、約100種類が分布していると言われています。
背丈30~150cmくらいで、横幅は30~100cmほどになります。
アブロチンは半つる性のメガポタミクムと低木のストリアツムが交配親となっています。アオイ科のハイビスカスやムクゲなどの花に似ており、花径が3〜8cmの小輪から大輪種などがあります。ショウジョウカ(猩猩花)とウキツリボク(チロリアンランプ)の交雑種には、赤、黄、ピンク、橙、白などの花色があります。
開花時期はほとんどの品種が5~11月となっており、一つ一つの花はすぐに終わるのですが、次々と咲くのが特徴です。夏は一休みしますが、適切に管理すれば春〜秋まで咲き続ける品種もあります。
ウキツリボク系の品種は半つる性で他の品種より耐寒性があります。フェンスやトレリスに絡ませると良いでしょう。
育て方
植え付けは5月~9月の暖かい時期に行うのがおすすめです。 日当たりの良い場所で育てます。日照不足になると、花付きや色が悪くなってしまします。夏場は半日影の所で管理します。根詰まりを起こすと生育が衰えて枯死することが多いので、こまめに植え替えることが栽培上の重要なポイントになります。
関東地方南部では戸外でも冬越しすることがあるので、北風の当たらない条件のよい場所では庭木として楽しむことができます。冬は5℃以下にならない様に気をつけましょう。ベランダ等で育てられている方は、外の気温が10℃ぐらいから室内に取り込んで下さい。暑さに強い熱帯花木でありながら、 意外に耐寒性もありますが、品種によって耐寒性が無い物もあります。
■ウキツリボク(浮釣木)(チロリアンランプ)
半つる性の原種で、寒さに強く丈夫です。花の大きな系統が一般に出回ってるが、正式な品種名はないようです。
■ドワーフ・レッド
花は小ぶりですが、花つきが非常によく性質も丈夫な品種です。
■ヒメリンゴ
ハイビスカスを小さくしたような可愛らしい小花「アブチロン」の小型種です。熱帯植物ながら耐寒性が強く関東以西では冬の防寒も必要ありません。
■レッドタイガー
オレンジ赤に網目模様が入る、変わった花です。
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