プチプチ触感がたまらない!アイスプラント(クリスタリナム)

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食感はシャキシャキして、繊維質も感じずとても歯切れが良い多肉野菜です。青菜特有の青臭さが無く、表面を覆うキラキラとした水滴のような粒は僅かな塩味がします。病虫害が少なく無農薬で育成し易い植物です。

アイスプラントの特徴

ハマミズナ科メセンブリアンテナ属の植物で、南アフリカのナミブ砂漠が原産地です。
乾燥に耐え、耐塩性が高い特色があり、海水と同程度の塩水でも水耕栽培が可能と言われています。

葉や茎の表面を覆うキラキラした水晶のような粒は、ブラッター細胞と呼ばれる葉の一部で、カリウムやマグネシウム、レチノールなどの土壌から吸収したミネラル分を豊富に含みます。これは体内に侵入した塩類を植物体から隔離するために作られたものです。

水耕栽培ではなく土耕栽培を行った場合は、地中にカドミウムなどの有害な重金属が含まれている場合は、アイスプラントの特徴ゆえに一般作物以上に吸収し、蓄積します。

透明でキラキラと輝くため、種名のクリスタリナムの由来となっています。

食べ方と料理方法

キラキラとした水晶のような粒とプチプチとした食感、ほのかな塩味が特徴で、サボテンのような多肉多汁組織を持ちます。さっと茹でてお浸しやマリネとしても、鮮やかな緑とシャキシャキした食感が残り、美味しく食べられます。煮物やピューレなど、それらを失うような調理方法には適していません。

収穫後に直ぐに調理しない場合は、乾燥しやすいのでビニールやポリの袋に入れ、野菜庫に入れておきます。4日~5日は大丈夫ですが、食感が大切な野菜なので早めに食べる事をお勧めします。ヨーロッパでは古くから食され、フィコイド・グラシアル(ficoïde glaciale)と呼ばれるフランス料理の食材としても定着しています。

「バラフ」、「プッチーナ」、「シオーナ」、「ソルトリーフ」、「クリスタルリーフ」、「雫菜」など、産地や栽培方法の違いによって、さまざまな名前が付けられ、11月から6月を中心に全国に出荷されています。またこれらの名称には一部商標登録がされています。

効能

カリウムやマグネシウム、レチノールなどの土壌から吸収したミネラル分を豊富に含み、さらに疲労回復に効果的なリンゴ酸やクエン酸、中性脂肪の増加を防ぐ「ミオイノシトール」、血糖値を下げる「ピニトール」なども含んでいます。

これらの成分からサプリメントが商品化されたり、保湿効果やビタミンに着目して、化粧品に配合されるものも出てきました。

育て方

栽培適温は5℃~25℃ぐらいです。発芽適温は20℃で、気温が低いとうまく発芽しません。30℃を超えると下葉からどんどん枯れ始めるので夏場は特に注意が必要です。

寒さに強く、マイナス5℃まで耐えることができますが、5℃以下にならないように管理すれば枯れることなく翌年も同じ株で収穫できます。植物のライフサイクルは半年程度と比較的短く、花が咲くと種を作り枯れてゆきます。冬越しさせる場合は、花芽を摘み取りましょう。

苗の場合は、植え付けの約1か月後が収穫のタイミングです。大きく伸びた葉をつけ根から切り取ります。その後はわき芽が伸びて成長し、繰り返し収穫を楽しむことができます。葉を成長させ過ぎると食味が落ちてしまうので、収穫期になったら次々に収穫しましょう。

雨に弱い性質であることと、塩味をつけるために「薄い塩分を与えて育てる」ことから、他の植物とは分けてプランター栽培するのが良いです。水は土が乾いたらたっぷりと水やりするのが基本で、収穫期は2週間に1回、以降は2回ほど与えます。塩分1~2%の水を与えると、ほんのり塩味のついた葉が収穫できますよ。水やりの量を控えめにすると葉の表面の透明なつぶつぶ(ブラッダー細胞)がはっきりと現れてきます。

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