ゴムとガム 不思議な関係をずばっと解決

品種のご紹介

いろいろな植物から、ゴムとガムは作られてきました。いずれもゴム質をもつ植物の樹液から作る様です。植物の不思議な恩恵をご紹介します。

ゴムノキ

ゴム質が得られる樹液(ラテックス)がゴム資源として採集できる樹木の総称です。一般的にゴムノキとは天然弾性ゴムの原料として重要な「パラゴムノキ」意味することが多いですが、一般家庭では観葉植物として広く流通している「インドゴムノキ」指すことが多い様です。

インドゴムノキ(クワ科イチジク属)
パラゴムノキ(トウダイグサ科パラゴムノキ属)

加工品の分類

ゴム植物にもいろいろ特徴があり、それらから採取した乳液(らティックス)を凝固・乾燥させて出来たもにそれぞれ特性があります。以下の様に分類される事があります。

弾性ゴム

パラゴムノキ等 から採取した乳液(らティックス)を酸で凝固・乾燥させて出来た「原料ゴム」に、硫黄を加えて適度な弾性をもたせたゴムを示す。一般的なゴムはこれになります。

原料ゴム
水溶性ゴム

マメ科アカシア属の樹枝の傷口からの得られる分泌物を乾燥させたもの。吸水するとゼラチン様に膨潤します。アラビアゴム(ガム)で有名。

チューインガム

アカソテツ科サポジラ属の木の樹液を乾燥させたもの。アメリカの先住民族がサポジラやエゾマツ樹液のかたまりを噛む習慣を持っていた。またこの影響を受けたのか否かは不明だが、ヨーロッパでも弾力性のある物質を噛む風習から、天然ガムのお菓子が出来たと言われている。今では酢酸ビニル樹脂に置き換わっている。

ゴムの用途

弾性ゴム
ご存じの通り、輪ゴムからタイヤなど様々な用途に使われますが、需要に供給が追い付かず、合成ゴム( 石油・ナフサから作られる化学工業品)に多くが置き換わっています。しかし、機械的特性において、天然ゴムを凌駕する合成ゴムは開発されていません。

水溶性ゴム
水に対する溶解性が高く、水溶液は強い粘性を示し、良好な乳化安定性を示すため食品添加物の乳化剤や安定剤として飲料や食品に広く用いられています。アイスクリームやガムシロップなどが典型的な用途です。

ガム と ゴム

チューインガムという言葉は、噛む(Chew)ゴム(gum)の意味から来ています。英語でgum、フランス語でgomme、ドイツ語でGummiと言いました。 すなわち、ガムとゴムは同じ語源から来ているのです。

最後に

チューイングゴム、ゴムシロップやワガムと記載すると違和感がありますね。語源は同じでしたが、ゴムとガムは使い分けた方が私たちにはしっくりきますね。

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