ショウガ科の熱帯植物で、造形美のよう鮮やかな赤い花が特徴です。観賞だけではなく、花蕾は「香味野菜」として利用され、果実の種子は「香辛料」にも利用されます。3mほど大きくなり、見応えがありますので、温室をお持ちの方はお勧めの植物です。東南アジアやハワイなどでは、お庭でよく植栽されます。
トーチジンジャーの特徴
ショウガ科エトリンゲラ属の多年生植物で、マレーシアからインドネシアが原産です。
3m以上に育ちます。
茎や葉はショウガに似て高さ2~4mに育ち、葉は先が尖った長楕円形で、長さ1m、幅20㎝程度、葉柄部は赤紅色になります。
5月~10月にかけて、地下茎から茎葉とは別に杖のような花茎を直接突きだします。長さ1~1.5mくらいに伸びて、先端に光沢のある鮮紅色からピンク、白の苞に飾られた球形花穂を付けます。
花序は大きなボタンのような形状で、花弁のように見える赤いヘラ状のものは包葉で、苞の間に見える黄色い小さなものが花です。
花には、甘酸っぱい臭いがあり、「クヌギの樹液」の発酵臭に似ているそうです。その為かスズメバチや、カナブン、カブトムシなどが好んで訪れます。果実は 長さ10cm程度のミニパイナップルに似た形状になります。
花の色が、松明(たいまつ:トーチ)のように燃える赤に似ている事から付けられました。別名で「カンタン」とも呼ばれます。
香辛料や衣服のデザインとして使われます。
花蕾は香味野菜として利用されます。海外では細かく刻んで利用します。ミョウガのようなさっぱりとした香味ですが、香りが強いので量を加減する必要があります。サンバルという料理では、ボンコッ(トーチ・ジンジャー)の茎や花の部分を利用します。
フラダンスの衣装やバッグなどのデザインにも使われています。
育て方
栽培には冬季最低15℃程度の加温が必要です。明るい半日陰の場所を好みます。暑い場所で、水を切らしてしまうと葉焼けを起こします。肥沃で排水性の高い土を好みます。
種からの場合は、一晩水につけ、約1cmの深さに植えます。
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