香辛野菜としての、ミョウガ(茗荷)

商品

東アジアが原産のショウガ科の植物で、日本でも栽培されています。地上に出現する直前の花穂「ハナミョウガ」や、若芽の茎(偽茎)を軟白栽培した「ミョウガタケ」を香辛野菜として利用されます。日本では歴史が古いミョウガですが、野菜として栽培しているのは日本だけの様です。

ミョウガの特徴

ショウガ科ショウガ属の多年草です。

草丈は40~100cmくらいに成長します。葉は20~30cmで先端は尖った形状で小さなササの葉に似ています。地上部に見える葉を伴った茎状のものは、葉が重なって茎の様に見える構造(偽茎)になっておりショウガ属の特徴でもあります。

雌雄同株で、花器には雄しべ、雌しべとも揃っている両性花が開花しますが、5倍体ために親と同じ数の染色体数になることは稀だそうです。繁殖は地下茎が主体で、ごく稀に夏から秋にかけて温度が高い時に実を結ぶことがあります。

ミョウガタケという加工食品

みょうがの若い茎(偽茎)を軟白栽培したものです。おもな産地は宮城県や山形県で、旬は3月から7月頃です。25cmほどの長さで鉛筆のように細長く、色は淡い紅色や緑と白のグラデーションです。風味や香りは普通のみょうがと同様に清涼感があり、繊維質でシャキッとした特有の歯触りが特徴です。

若い芽をわらで囲った室(むろ)や、黒い布やビニールなどで日照から遮断して成長させ、一時的に日光に当てて、うっすらと発色させます。

あまり日持ちがしませんので、軽く湿らせたキッチンペーパーなどで包み、さらにポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存したり、凍らせる方法もあります。

ハナミョウガの美味しい選び方とは?

地面から出た花穂が花開く前のものは「みょうがの子」と呼ばれ、そうめんの薬味などとして食されます。しかし地上部に出たものは、表皮に近い部分が多少硬いので、細かく刻むと良いです。

柔らかく、香り良いものを選ぶのは地上部で出る直前の物が良いのですが、なかなか流通していません。自家製で育てて、僅かに地上部に顔を出した状態で収穫するのが良いでしょう。

育て方

あまり手をかけなくても栽培できることから、家庭菜園でも人気の野菜です。病害虫被害がなく、一度植え付けてしまえばほとんど手をかけずに毎年収穫できるますし、湿気があって暗いところを好むため、直射日光を必要とせず、日当たりの悪い場所でも育てることができます。

深さ30cmほどのプランターがあれば栽培できます。水持ちがよく、通気性が良い性質である腐葉土が多く含まれた土がおすすめです。

収穫は花の根元をつかみ、ねじりながら引っ張るように採ります。花が咲くと食感が悪くなり味が落ちるため、収穫は早めに行いましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました