実は甘酸っぱく食用。雨でスケルトンな花。サンカヨウ(山荷葉)。

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5月~7月に開花する白い花は、雨に濡れると氷細工の様に透き通り、乾くと元に戻ります。この幻想的な花を楽しみませんか?

植物の特徴

メギ科サンカヨウ属の多年草です。
冷涼な高地で湿度が高く、緑に囲まれた山腹に生える多年草のため、北海道、長野北部、群馬の尾瀬など、山岳地帯でやや湿った場所に生息しています。

世界でもサハリン、アメリカのアパラチア山脈、中国や日本の一部と極限られた地域でしか見られません。

背の高さは30~70cmくらいです。大小2枚つく葉はフキのような形で、花は小さい葉につき、葉の上に乗っているように見えます。大きい葉には花が付きません。花期は5~7月です。茎の先に6枚の花弁をもつ直径2cm程の白い花を数輪固まって咲かせます。白い花びらと黄色い雄しべとの対比が美しいです。

この白い花は雨や露で濡れると上の写真の様に透明なり、ガラス細工のような美しい姿になります。そして乾くとまた白い花に戻ります。しかも、ちょっと水に濡れたくらいでは透明にならず、弱い雨に長く濡れた時や、じっとりと露を含んだときにしかきれいな透明になりません。開花するとわずか1週間ほどで散ってしまうため、自然の中ではなかなかお目にかかれません。

花の後に1.5~2cmほどの濃い青紫色の、ブルーベリーをやや細長くしたような白い粉を帯びた実がなります。実は食用になり甘いです。

■【神秘】これは氷かガラスの花か ファンタジーのように美しい花サンカヨウ(40秒)
roro 様

【神秘】これは氷かガラスの花か ファンタジーのように美しい花サンカヨウ Diphylleia grayi

育て方

高地に自生する山野草なので、夏でも涼しい気候が良いです。直射日光の当たらない、風通しのよい場所で育てるのがコツです。日に当たりすぎると枯れてしまうことから、塀の影になるところや、樹木の下などで育てるとよいです。

移植を嫌う性質があるので、植えつけるときには根鉢を崩さず優しく植えましょう。花が咲いたら実から種を採り、それを撒いて育てることもできます。

■サンカヨウ前編(芽出し~開花)-山野草140(約5分)
山野草男 様

サンカヨウ前編(芽出し~開花)-山野草140

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