庭や人家近くの森林周辺に、ひっそりとまたは群生して生えています。アヤメに似ていますが、小型で可愛らしい模様が魅力です。高尾山の山道などでも見つかります。春の登山で楽しんだり、鉢や庭で観賞するのもいいですね。
植物の特徴
アヤメ科アヤメ属の常緑多年草です。中国原産でかなり古くから日本に入ってきた帰化植物です。 森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生します。
葉はやや厚く強い光沢があって垂れます。春に茎を斜めに伸ばして、その先に白地に青い斑点が入る花を多数咲かせます。アヤメに似ていますが多少花は小さめです。長い地下茎を伸ばし、その先に芽をつくってふえるので、大きな群落をつくります。
シャガは種が出来ない?
日本のものはタネができません(三倍体のため)。日本に存在する全てのシャガは同一の遺伝子を持ち、またその分布の広がりは人為的に行われたと考えることができるそうです。
そのため、人為的影響の少ない自然林内にはあまり自生していないそうです。スギ植林の林下に見られる場合は、かつては人間が住んでいた場所である可能性が高いそうです。そういう場所には同時に生活に利用されたチャノキなども見られることが多いそうです。
そう考えると、シャガの魅力が人をひきつけ日本各地に増えていったのですね。
また、原産地の中国にはタネができるものがあり、いくつかの優れた個体が選別されているそうです。
育てて観賞しませんか?
やや湿り気のある、明るい日陰で育てます。かなりの日陰に耐えますが、あまり暗すぎると花つきが悪くなります。
鉢植えの場合は、表土が乾いたら十分に与えます。極端な乾燥は好みません。水切れを繰り返すと葉が傷み、生育が悪くなります。庭植えの場合は、よほど晴天が続いて乾燥しないかぎり必要ありません。
(NHK みんなの園芸より)
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