八角、スターアニス、トウシキミ いろいろな呼び方があります。香辛料として有名ですが、実は大流行する危険のある病気に効く薬にもなります。ハッカクの魅力に迫ります。
ハッカクの植物的分類
中国原産のキシミ属の常緑高木です。実は赤褐色で果実は香辛料となります。 果実を乾燥させたものはスターアニス、八角(はっかく)、八角茴香(はっかくういきょう)などと呼ばれる香辛料になります。
主に四川料理に使われ、豚の角煮などの煮込み料理やデザートに使われます。他のスパイスと混ぜて「五香粉」としても使われます。
近縁のキシミは日本に自生し、仏事用として寺院に植えられる事があります。花は淡黄色を帯びた白色で花弁は細長い特徴があります。 実はトウシキミ(八角)によく似ていますが、猛毒成分を含むため食した場合には消化器等に炎症を起こし、神経毒としても作用し最悪の場合は死亡する事があるので注意願いたい。日本でハッカクが自生している事はまず無いので、ハッカクに似た実が有った場合は何もしない事が賢明です。実の形に違いはありますが、素人が分類するのは危険です。
■ハッカク(約2分 中国の農場の一風景)
■中国の生産現場(約4分)
薬の原料になる
ハッカクから生成される「キシミ酸」から、なんとインフルエンザの特効薬である「タミフル」が作れるのです。 致死的な国際感染症であるインフルエンザとそのパンデミック対策として、「タミフル」備蓄は有効な手段ですが貧困な途上国では、高価なタミフルを備蓄することはできません。
2023年に、タミフルの特許が切れ、ジェネリック医薬品として安価に製造、備蓄が可能になります。現在、欧米以外でハッカクを生産しているのはミャンマーの隣国、インドと中国です。原料から生産に至るまで、途上国の手で行うことで、大国の意向に左右されずに、安全保障を自らの手で構築しようとする動きがあります。それが八角平和計画が目指す安全保障です。
八角の育て方
日本では、ハッカクの苗を販売しているのは少数ですが、入手は可能です。
越冬管理をすればある程度成長させることは可能だと思います。種からも可能ですが難易度が高いので苗の購入をお勧めします。
育て方の参考は、こちら(Gardenvid.com 様 英文)。
八角のその他の利用方法
シナモンティーやスキンケアなどにも利用できるようです。YouTube の紹介が参考になります。
■Honey Cinnamon Star Anise Tea(約1分)
■ SKIN TIGHTENING TONER AND PACK(約 5.5分)
八角を入手しよう
横浜中華街や通販で入手ができます。あなたも料理やレメディーとして利用してみてはいかがでしょうか。
最後に
八角(トウキシミ)と似ている実のキシミは毒を持っています。境内等で見られるハッカクに似た実は、危険ですのでスルーした方が良いでしょう。ハッカク苗をミャンマーで育苗して現地でキシミ酸というタミフルの原料を現地で作るプロジェクトに日本人がかかわっています。頼もしいですね。
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