ピンクで可愛い鑑賞用バナナ。ベルチナバナナ(アケビバナナ)

品種のご紹介

バナナ(芭蕉)という言葉は、とても広い意味で使われます。その中でも、花や実が奇麗なので鑑賞用として日本でも普及し始めているバナナが、ベルチナです。耐寒性がありますので関東以南では露地植えもできます。種が沢山詰まった実が出来ます。アケビの実にているのでアケビバナナ、色合いからピンクバナナとも呼ばれています。

ベルチナの特徴

バショウ科バショウ属Rhodochlamys節の常緑多年草です。インド北東部が原産といわれています。
Rhodochlamys節の植物は、ベルチナを始め鑑賞用に利用される種がいくつかあります。

【Rhodochlamys節】

樹高は1~1.8mになります。茎は葉が集まった構造の「偽茎」と呼ばれ、細く直径5~8㎝くらいです。色は黄緑色~紫緑色で、卵形から長楕円形、長さ約1m×幅35㎝になります。上面は濃緑色で光沢があり、下面は淡色で中肋が目立ちます。中脈はピンク色です(上写真参照)。

ある程度の株規模になると、頂生の真っすぐな総状花序が現れます。花序柄は赤色で有毛です。花序軸に沿って、苞に包まれた多数の花がグループに統合されてつきます。苞はピンク色で早落性です。基部の花は雌性又は自家受粉の両性です。1列に花が3~5個付き、その組が5つくらい出来ます。

【ベルチナ】

果実は長さ約7㎝くらいで、先は切形、鮮やかな赤色から紫色、毛がありビロード状で3~5本の角(かど)があります。果実は熟すと皮がむけ、果肉は白色で柔らかく、食べられます。種子は非常に硬く、黒色。果実が熟した後に偽茎は枯れ、その後に新しいシュートが根茎から出ます。

普通バナナは、花を下向きに下げて付けますが、本種は上向きに付けます。食用にはなりませんが、アケビの様に種を含んでしゃぶると、甘い果肉を体験する事ができます。

私たちが果物として食べているバナナは、バショウ属のEumusa節という分類に入ります。

育て方

温室であれば、一年中成長、開花、脇芽(シュートの発生)を繰り返しますが、日本は四季があるため露地上は、関東以北で可能です。関東では、冬に地上部は枯れてしまいますが、翌春には根茎から生長し始め草丈 1 mほどの背丈で開花します。鉢植えでも楽しめます。

また実の中に出来た、種は乾燥させずにそのまま20度以上の環境でポット等に蒔けば発芽しますので、種からでも増やせます。その場合はしっかりと果肉を洗い落としてください。
乾燥した種からも発芽はしますが、2週間から数カ月かかる場合があります。

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