ホオズキはお盆の時期に飾られますが、妊娠中の女性の摂取は流産となるため禁物です。しかし同じホオズキ属の仲間でも「食用ホオズキ」という種は果実が食用に適し美容と健康に良いと言われています。甘酸っぱく南国の果物の様な香りがする、この魅惑的な実をご紹介します。
食用ホオズキ の特徴
ナス科ホオズキ属の多年草です。北アメリカから熱帯アメリカ原産と言われています。
一般的な観賞用ホオズキは、草丈は60cmから80cm位ですが、食用ホオズキは、背丈が180センチほどになります。
葉は卵形や心形の綿毛が生えます。
花6月頃から咲き始め、黄色と黒のコントラストがはっきりしています。 花の咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して果実を包み緑色の袋状になりますが、観賞用のホオズキとは違い、鮮やかな朱色にはならずにそのまま枯れた色に変ってゆきます。
実は緑色をしていますが、徐々に鮮やかなオレンジ色や黄色へと変化していきます。大きさは1~3cmくらいで、袋が茶褐色に変わり黄色く熟した実が食べれます。気候によっては袋が茶褐色になっても、実がまだ黄色くなっていない事もあります。
いろいろな愛称があり、ストロベリートマト、サマーチェリーなどこの他にもいろいろと呼ばれており、名称からはホオズキとは思えませんが、それだけ食感や味は意外だったのでしょうね。
英語名は「グラウンド・チェリー(Ground Cherry)」と呼ばれている事が多い様です。
味と食文化
食感はミニトマトに似てプチっとした皮をかじると、水分を豊富に含んだジューシーな実からは、マンゴーに似た香りがします。甘酸っぱく種のプチプチ感もあり美味しいです。生食も美味しいですが、乾燥した製品もあります。
フランスやイタリアなどのヨーロッパでは、古くから料理に利用されてきたそうです。スイーツの材料やジャム、サラダ、肉料理の付け合せと様々な料理に利用されるそうです。
ビタミンA、Cや鉄分等を多く含み、ビタミンB群のイノシトールなどもあるので、美容と健康の食品としても注目されています。
育て方
関東以南の平地では露地植えが出来ます。鉢で育てる場合は、根が生長してやがて窮屈になっていきますので毎年の植え替えが必要です。ナス科のため露地植えでも連作障害を避けるために、地植えでも2~3年に1回、植え付け時と同じ手順で5~6月に植え替えをお勧めします。
土が乾燥すると株が弱ってしまいますので、生育期になる夏は、特に水を切らさないよう注意してください。午前中は日向、午後は日陰になるところが植え付け場所に最適です。病気や害虫の心配も少ないので栽培が容易です。
こちらは、メキシコ料理などに使われているそうです。
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