赤い実は食べられるし、盆栽や漢方にもなる、クマヤナギ。

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赤い実は生食や果実酒として利用され、ツルは粘りがあり強靭で雪靴の滑り止めに利用されていました。茎葉は漢方薬としても利用されます。北海道南部地域から九州まで分布しています。盆栽としても楽しまれています。( credit by photolibrary )

植物の特徴

クロウメモドキ科クマヤナギ属のつる性落葉低木です。
つるの巻き方向は右から左巻きに伸び、硬い枝を周囲の他の木の枝などに絡みつきながら勢いよく上に伸びて、ヤナギのようにかぶさって垂れさがります。

葉は互生して、卵形から長楕円形で全縁です(班入り品種もあります)。表面は光沢があり、裏面は粉を吹いたように白みがあります。若い枝につく葉は、大きく細長い形をしていますが、2年枝につく葉は、丸みを帯びます。秋になる落葉して冬を越します。
若い葉は食用にもなります。

【班入りのクマヤナギ ( credit by photolibrary )】

夏、7~8月にかけて枝先や葉腋から目立たない緑白色で3mmほどの小さく5弁の花を多数咲かせる。果実は長さ6mm前後の楕円形の核果で、緑から翌年7月ごろに熟して次第に赤になりその後、黒く変色する。果実が熟す頃に新たな花が咲くので、花と果実を同時に見ることができます。

若葉は山菜として、天ぷらや茹でてさらして、おひたしにして食べます。
果実は、8~9月ころに黒く熟したものを採取して生で食べたり、ジュースや果実酒にします。

■参考
松江の花図鑑 (葉や花等の特徴が沢山写真で紹介されています。)

生薬としての利用

中国でクマヤナギは、解熱、利尿、解毒、リューマチ、腰痛などに用いられるそうですが、国内のクマヤナギは薬用に値するほどのものではない為、「健康食品」として扱われ、販売されています。

実は赤く美しいですが、薬用にするのは茎と葉になります。夏から秋にかけて茎と葉を採取し、天日乾燥し煎じて服用します。健胃、整腸、胆石には、1日量5~10グラムを水0.5リットルで半量まで煎じて3回に分けて服用すると良いと言われます。

盆栽として

実が美しく、小さく仕立てるとつる性でありながら一本立ちした木の樹勢を作る事ができます。幹は非常に幹が硬いので、針金は若い間や細いうちにかけるようにします。念のため、普段より太めの針金でよく効かせるようにします。

育て方

日向から半日陰で水はけがよい土壌を好みます。水やりは春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、冬も完全に土が乾かないようにします。

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