モフモフした20cmを越える大輪の花は、「ベゴニアの女王」・「生きている造花」・「この世で最も豪華な花」などと形容されます。花の豪華さは、洋蘭やボタンに勝るとも劣らないほどです。美しさを楽しむには、育てて鑑賞するのが一番ですね。
植物の特徴
通常のベコニア同様、 シュウカイドウ科シュウカイドウ属に属する植物です。
約150年くらい前に、南米アンデス山系原産の7種類の球根を持つ原種が欧州に持ち込まれ、それらが複雑に交配されて今の園芸種になりました。 花色は赤色やピンク、オレンジ色、白色などと多彩で、ほとんどが八重咲きです。花期は5月から11月ごろ、その後に地上部は枯れて球根が形成されます。
太い茎が立ち上がる立ち性「スタンドタイプ」と柔らかい茎が垂れ下がる下垂性「ハンギングタイプ」の2系統があり、そこからさらに花の咲き方などにより細かく10以上のグループに分類されるそうです。フォーチュンベコニアと呼ばれるものも、球根ベコニアの一種類です。
長日性で日が14時間以上で適温が保たれると、葉腋に花芽がつき、開花が続きます。秋になり日が短くなり気温が下がり始めると、球根が肥大し始め、晩秋には地上部が枯れて冬は休眠します。
育て方
原産地が冷涼な気候のため、日本の夏の高温多湿な気候を嫌います。特に関東以南の梅雨明け後は、高温で花や蕾を落としてしまいます。秋から春にかけては日当たりのよい場所に置き、夏は強い日射しが当たると葉焼けをおこすので半日陰の涼しい場所で管理します。
土は通気性に富んで水はけがあり、適度な保水力のあるものを好みます。球根は芽が土から出るか軽く隠れる程度に浅く植えてください。
気温・湿度・日の強さに気を付けて、時期により適切な環境に移動できる鉢栽培が良いかもしれません。
12月頃になると茎の上部が枯れます。水やりを打ち切って土を乾かします。土が乾くと球根は余分な水分が抜けて、球皮もかたく腐りにくくなります。越冬は球根を掘り上げず、鉢のまま雨や霜の当たらない凍らない場所に置いて越冬させましょう。
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