その名の通り、現在の園芸種の元となっています。野生種や原種に近いこのチューリップは、病気に強く花の形がカップ型よりはユリ科の花に近いものが多く、風変わりな新鮮味を味わえます。「ミニチューリップ」とか「ワイルドチューリップ」とも呼ばれます。
植物の特徴
ユリ科チューリップ属の植物で、球根で冬越えするのは園芸種のチューリップと同じです。通常のものより背丈が低く、コンパクトに仕上がります。元々は野草として育っていたので、ウイルスや病気などの周囲からの脅威に対して強い種類が多いです。あまり世話をしなくてもしっかり育ってくれます。そのため「野放し球根」と呼ばれる事もあります。
通常のチューリップ | 原種チューリップ | |
背丈 | 40cm~50cm くらい | 10cm~30cmくらい |
花の形 | カップ型 | さまざま |
咲く期間 | 基本的に1年咲いて その球根は終わる | そのまま植えっぱなしで 3年くらいは咲き続ける |
通常の園芸種のチューリップは開花後、球根が小さくなってしまうので、1年咲きとして扱う場合が多いです。継続させて開花させるためには次年度に、蕾を摘み取るなどして球根に十分栄養を与える必要があるのですが、原種チューリップは放任しても2~3年は花を咲かせてくれます。
開花前に裁縫用針などを用いて、チューリップの花の根元部分を貫通させ傷つけるとエチレンが発生して、開花期間を長引かせることができ、逆に開花後に同様のことを行うと、開花期間が短縮する特徴が原種チューリップにもあります。
育て方
育て方は一般のチューリップと変わりません。コンパクトな容姿ですので、小さく育てる事もできますが、次の年もまた花を咲かせる為には、大きめの鉢や地植えするのがおすすめです。用土は草花用の土、野菜用の土など普通の園芸用の用土で良いと思います。
◆合わせて読みたい
(Let’s Green Life) ロングセラーのチューリップ。食用も存在する!
コメント