涼しげなデーザート、ゼリーの魅力

品種のご紹介

夏はすっきりと目にも涼しげな果物ゼリーを楽しみたいものです。おいしいゼリーや材料の寒天やスイーツなどをご紹介します。

ゼラチン、寒天、アガーの違いは何?

ゼリーや水ようかんなど、冷たい菓子に使われるゼラチンや寒天は良く知られていますが、アガーというものもあります。透明度の高いアガーは水ゼリーなどに利用され注目の素材なんです。

ゼラチンの特徴
  • タンパク質が含まれいます。もっとも口解けが良いです。
  • 生のパイナップルやキウイは分解酵素があり、固まらない事がある。
  • 弾力性と粘性が強く、やわらかくプルンとした食感が特徴。
  • 25℃くらいで型崩れするので夏場は注意が必要。冷蔵庫で固めよう。
  • 牛・豚由来のたんぱく質(いわゆるゼラチン)が原料です。
寒天の特徴
  • 植物繊維、ナトリウムが含まれます(タンパク質は含まれません)
  • 最も凝固力が強く歯切れよい。ほろっと崩れなめらかな食感が特徴。
  • 常温で固まります。
  • 海藻(オゴ草、天草)などの紅藻類が原料となります。
アガーの特徴
  • 常温で固まります。
  • 美しい光沢とプルッとした独特な食感が特徴です。
  • 海藻( カラギーナン )、マメ科の種子が原料となります。寒天の一種。

なるほど、原料が違うのですね。寒天などは製造工程で 塩素系漂白剤で漂白していますが、 無添加といわれる塩素系漂白剤を使っていないものも商品としてあります。

デザート以外にも利用されますよ。

寒天は「寒天培養」で有名な培地にも利用されますね。ゼラチンは宗教的な理由からタブーの対象となる動物を避けて素材を選定して作る事もあるそうです。

ゼラチンは「ニカワ」と呼ばれる接着剤に使われたり、コンビニの弁当のラーメン、うどん等のスープの凝固(チンしなければプルプルですね)、ケーキに乗っている果物等の乾燥防止(何か塗られている感じ、ありますよね)などに利用されていますよ。またお薬のカプセルや錠剤にも使われています。

サクラジャム、バラジャムの不思議

ジャムは野菜や果物に含まれているペクチンという食物繊維と適量の砂糖・レモン汁等の酸が大きく関係して、ドロッとしたゲル状になったものです。

しかし、サクラの花びらやバラの花びらでジャムを作ろうとすると、ペクチンが少ない為(投入する量にもよりますが)あまりドロッとならないのです。そこで登場するのがゼラチンなのです。これを加える事でほとんど何でもジャム化できます。前の章でお話したパイナップルやキュウイにはタンパク質分解酵素が入っていますが、熱を加えると効力を失うので熱処理後にゼラチンを入れるとOKですよ。

ちなみに桜ジャムやバラジャムは、原材料の花びらだけでは香りを再現するのが難しいので、梅酢など他の物で香りを整える事が多いです。

バラジャムを作る場合は注意が必要です。
お花屋さんで購入したバラを使わない方が良いです。大切に作られるため、たくさんの農薬をたっぷりと使い虫を寄せ付けない状態で出荷されているからです。無農薬のバラやエディブルフラワーとしてのバラを入手する事をお勧めします。 開き切らないうちに収穫した方が香りが強いです。パパメイアンなど香りが強いバラがお勧めです。

相当品のゼリーはおいしいぞ

お中元と言わず、詰め合わせは幸せの宝庫です。送ったり送られたりという文化もいいですが、味見目的で自分へのご褒美もいいではないですか。

終わりに

ゼリーや羊かんなどの菓子類から、培養、安定剤、ゲル化剤などに利用されている寒天、アガー、ゼラチンをご紹介しました。ご興味ある分野を調べたり、通販で購入して食べたり、作ったり、育てる醍醐味をぜひ味わって頂ければ幸いです。

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