昔目薬として利用されていたので、メグスリノキ。カエデの仲間ではもっとも紅葉の美しい部類に入るそうです。近年は、目薬以外の効能も発見され健康茶としても注目を集めています。さてさて、どんな木なのでしょうか。
植物の特徴
クロモジ科カエデ属落葉高木です。雌雄異株。
東北地方中部以南に自生する日本固有の樹木で、主に標高700メートル付近に多く見られます。大きいものでは、樹高10mに達します。
葉は長さ5〜13cm程度で、三枚一組の葉は裏側に毛が多いです。秋になるとピンク色に染まった紅葉が遠目でも目立ちます。低地でも美しく紅葉するため、街路樹として使われることがある様です。カエデ類特有のプロペラ状の種子ができます。
同じカエデ属の植物で、同じような形の葉を持つミツデカエデというものがあります。ミツデカエデは葉の縁に大きめのギザギザがあり、葉柄が長いですが、メグスリノキは葉の縁にギザギザが目立たず、葉柄も短いので区別はつきやすいですよ。
メグスリノキの効用
樹皮、葉、小枝にいろいろな成分を含み、古くから白内障、かすみ目、目の痛みなどの目の治療に利用されており、最近では花粉症による目の疾患や成人病にも効くというので、そのエキスを利用した健康食品やお茶などが販売されています。
秩父の札所十三番慈眼寺は、このメグスリノキを使った秩父眼茶を販売しています(一番下の商品)。
美しい紅葉を楽しみませんか?
自生地は沢沿いなど湿潤な場所が多いですが、苗木として出回るものであれば土質を選ばずに育ちます。ただし大きな木になりますので、植える場所は選んでからの方が良いと思います。
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