可愛らしい花、黄葉と赤い実。盆栽にも。カマツカ(鎌柄)。

品種のご紹介

本州以南の山地に自生。白くて小さい花を春につけ、秋に赤い実を結び食べられます。雑木ブームとともに庭木として使われるようになりました。盆栽としても楽しまれています。

カマツカの特徴

バラ科カマツカ属の落葉低木です。北海道南部、本州、四国及び九州に自生します。
樹勢が強く材が堅く折れにくいため、鎌の柄に使われたのが名前の由来です。樹高は最大で4m、幹の直径は20~30センチほどになります。

葉は卵形で長さは3~9センチです。先にいくほど幅が広くなり、先端は尖ります。縁には細かくて鋭いギザギザがあり、互生します。短い枝には束になって葉が生じるのが特徴です。

春から夏にかけてリンゴに似た白く可憐な五弁の花は、まとまって5~20個ほどが枝先に咲きます。
雄しべは20個で葯は最初白いですが、やがて黒くなります。雌しべの柱頭は3つに分かれ、基部には白い毛が密生しています。

秋になると直径1センチ弱の楕円形の赤い実をつけます。先端にガク片が残ります。果柄には褐色のイボ状の皮目が多いです。実は甘酸っぱく食用となります。葉は華やかに紅葉したり黄葉します。

定期的に伐採された里山では、切株からすぐに萌芽し、株立ちした樹形になります。変種として西洋種に実付きの良い西洋カマツカ(アロニア)もあります。

見た目が似た植物でカマツカコケモモという落葉低木がありますが、こちらは台湾産のバラ科シャリンドトウ属になります。

利用

大きな板を取ることはできませんが、細くて丈夫で粘着力があり、折れにくい特徴があります。加工はしづらいですが、工具や農具の柄に重用さ、特に玄能や金槌などの柄に重用されました。他に洋傘の柄や櫛、細工小物、薪炭、シイタケの原木などに利用されたそうです。

若い芽や果実は食用になり、果実は果実酒にも利用されます。樹皮・葉は染料になり、根は薬用にされます。

育て方

日向の砂壌土を好みます。複数の幹が拡開して育つため、露地上の場合は植栽には広いスペースが必要になります。半日陰が好ましく盆栽の場合は、夏場は遮光し冬は霜の当たらない戸外や軒下に置いて下さい。

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