ブルーベリーやハスカップよりも豊富なポリフェノール成分を含有しており、特に目の疲労回復や機能改善に効果があるそうです。ただし生果実を食すと若干の渋味と淡い苦味が残ることから、食用には加工するのが一般的です。手間をかけずに美味しい果実ができる初心者向けの果樹であることに加え、初夏に咲く清楚な花や紅葉に観賞価値があるため庭木としても普及しつつあります。
アロニアの特徴
バラ科アロニア属で、北米大陸の東部を原産とするバラ科の落葉樹です。
葉は長さ４～７センチ、幅２～３センチほどの楕円形で先端は急激に尖り、縁には細かなギザギザがあります。葉の裏面には細かな毛があり白っぽく見えます。
開花は４～５月です。直径１センチほどの小さな花が１０輪ほどまとまって咲きます。花は白や淡いピンクで、果実は直径０．５～１センチほどの球形で９～１１月に黒く熟します。
寒くなってくると葉は紅く色づき、冬には落葉します。アロニア属には、実が赤く熟すものもあり「西洋カマツカ」とも呼ばれ、食用としては利用されず、観賞用として栽培されます。黒く熟す「アロニア・メラノカルパ」や、その交雑種で暗紫色に熟す「アロニア・プルニフォリア」があります。
耐寒性が比較的高く、北アメリカ大陸の他に、ロシアなどでも栽培されており、日本でも小規模ながら北海道の伊達市、千歳市、余市町での栽培例があります。
アロニアの利用
果実は食用にすることも可能であり、生でも食べられますが渋味が強く、食用に際しては加工するのが普通です。ジャムにしたり、他の果物のジュースと混ぜて飲料にしたり、酒に漬け込んで果実酒にしたりされる他に、北アメリカ大陸の先住民の保存食である「ぺミカン」の材料ともされます。
アロニアの育て方
やや湿り気のある土を好み、耐寒性・耐暑性ともに強く丈夫で育てやすい植物です。風の強いところに植えず、少し湿り気のある土で育てるのがポイントです。乾燥に弱いので、高温で風あたりが強い場所はさけましょう。
コメント