5月から6月にかけて、漏斗状で紅色から淡紅色の色鮮やかな花を付けます。環境への適応力が高く、管理の手間もかからないので都市部の公園に植えられたり、古くから庭園などに鑑賞目的で植栽されることも多い様です。耐寒性、耐暑性に優れた樹木です。
植物の特徴
タニウツギ科タニウツギ属の落葉性低木です。日本固有種で、北海道の西部、本州では日本海側の山地の斜面や谷沿いに自生しています。
花期は5月~6月で、上部の枝の先端や葉の付け根から花序を出し、花径2~4㎝程度の花を2~3個ずつ多数咲かせます。花は漏斗状で先端が5裂しており、基部は細い筒状で花冠に向かって緩やかに膨らみます。満開期は枝が垂れるほど咲きます。
日本に分布するタニウツギ属は、オオベニウツギ、ハコネウツギなど約10種が自生しており、タニウツギの花が白色になった、シロバナタニウツギとうものもあります。
食べたり、ティーで楽しめる
若葉若芽は揚げ物や、熱湯で茹でて水にさらした後、油いためなどにして食べるたり、日干しにして蒸し、乾燥したものを砕いて水に浸し、炊き立てのご飯に塩少々と混ぜて「ウツギ飯」にして食べる事ができるそうです。香りがよさそうですね。
もともとは、飢饉の際にかて飯にして増量したり、あんぼ(焼餅)の中身に入れたりして、救荒植物として利用された歴史があります。
日干しにした若葉を、水に浸してから10~20分程度蒸したものを、再度日干しにして乾燥して保存したものを、麦茶のように煮出して飲用するそうです。
育て方
日当たりが良く水はけの良い環境が適しています。根付けばほぼ降雨のみで大丈夫です。花付き、生育に問題がなければ無理に肥料を施す必要はありません。植え付けの適期は落葉期の11月~3月です。あまり手が掛かりません。
成長が早く、放置すれば大株になります。他の植木の生長を阻害しないよう、定期的に株を根元で切って更新するのが良いです。
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