観賞、食用、着色と多彩な用途。やるな~ウチワサボテン

品種のご紹介

サボテンにもいろいろな形状がありますが、今回は生命力が旺盛で日本でも野生化しているウチワサボテンを特集します。やるな~。

ウチワサボテンの特徴

サボテン科ウチワサボテン亜科オプンティア属を中心に、ウチワサボテンの典型的な種はこの属に分類されています。花粉により簡単に交雑して、同じ種でも花の色や棘の量や大きさに違いが出ているのも特徴です。

ウチワの部分は葉ではなく茎に相当し、葉は退化して棘になっています。

群生している所がいくつかあります

比較的強健な種が多く、霜があたらない所であれば冬でも露地で越冬することができます。また種にもよりますが、重機で踏みつぶしても破片から再生もします。日本で報告されている主な野生化した場所は、千葉県銚子の海岸 、 瀬戸内市前島の海岸、 茨城県神栖市(天然記念物指定)などがあります。

■ 茨城県神栖市にあるウチワサボテンの群生地
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ウチワサボテン群生地(神栖市)

食べれるぞ

茎の部分や開花後に出来る実( 「カクタス・ペア」、「トゥナ」と呼びます )が食用になります。実はパイナップルやキウイと同じくたんぱく質消化酵素が含まれています。伊豆のシャボテン公園ではサボテン狩りが楽しめて、サボテンステーキなど、さまざまな驚愕サボテン料理が堪能できます。

■参考 伊豆シャボテン公園でサボテンを食べ倒す(Daily PortalZ 様)

■食用ウチワサボテンの食べ方。一口サボテンステーキ(約4分)
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食用ウチワサボテンの食べ方。一口サボテンステーキ。

ピンクや赤の色素の正体は、カイガラムシ!

口紅をはじめ、ヨーグルト、セリー、キャンディーなどの赤やピンクの色で、成分表示に「カルミン酸、コチニール、E120または赤色4号」と記載があれば、色素の原料として、コチニールカイガラムシの粉が使われています。

このコチニールカイガラムシは、ウチワサボテンに寄生するカイガラムシで、10世紀頃から染料目的でアステカ人やメキシコの先住民たちが飼育していた歴史から現在に至っています。この昆虫1匹がだいたい米粒一粒ほどの大きさなので、一キロの染料につき、何万匹もの昆虫が必要となるそうです。

白桃扇

いろいろな種類を楽しもう

ウチワサボテンという名称は、様々な品種をひとくくりにした言い方です。実際には様々な種類のウチワサボテンを通販で入手することができます。

最後に

植え付けから開花まで数年かかる様ですが、面白い景観がつくれますのでぜひ楽しんで育ててみてください。残念ながら廃棄する場合はゴミ袋に入れて廃棄する事をお勧めします。庭や河原などに残骸を捨てると、そこから根や芽を出して野生化してしまう恐れがあります。

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