チコリーの女王、カステルフランコ(菊苦菜の一種)

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チコリーという野菜をご存じでしょうか。そのまま露地栽培したものの葉や根には、独特の強い苦味があり、慣れていない人には生食は適しません。しかし芽を遮光栽培したものは、美しい葉色で、苦みが薄れたがゆえに、今まで隠れていた独特の甘み、すべらかな舌ざわりを演出します。国内では収穫物の入手は困難ですが、種は入手できますので育てて収穫してみませんか?

カステルフランコの特徴

キク科キクニガナ属の多年生野菜です。
チコリーの変種を栽培品種化したものの総称をラディッキオ(Radicchio)と呼び、中でも赤い品種群はラディッキオ・ロッソと呼ばれています。

カステルフランコは、一年草のチコリーである「エンダイブ」と、ヴェネト州のトレヴィーゾ県を中心に栽培されているラディッキオ・ロッソである「トレヴィーゾ」との交配種と言われています。

秋に発芽し、冬を越して5月~9月に開花します。花はデイジーに似た青紫の花を咲かせます。

チコリーは、イタリアではチコーリア (cicoria) とよばれ、葉の部分は茹でて付け合わせ野菜として、先の柔らかい部分はプンタレッラ(puntarella)と呼ばれ、生のまま細く割いてサラダとして食されることが一般の様です。

チコリーとしての効能

葉っぱや花、根などのすべての部分が食用できます。イヌリンという水溶性の食物繊維が多く含まれています。イヌリンは別名天然のインスリンと呼ばれており、糖尿病の改善にも効果があるそうです。

フランスではチコリの根をローストしたチコリコーヒーが人気で、ダイエットコーヒーとして飲まれたりしています。ドイツでは薬効のあるハーブとして利用されているそうです。

古来よりヨーロッパでは魔力を持ったハーブとされて、エディブルフラワーとしても重宝されてきました。チコリから抽出したフラワーレメディーもあります。

育て方(軟化栽培)

秋に種まきしますが、あまり寒さに強くありません。寒地では7月、一般は8月頃が良いです。好光性種子の為に覆土を厚くすると発芽しません。霜が降りるところでは逆算して2週間前には播種しましょう。肥沃な土を入れた苗ポットで株を育て、その後に鉢植えや地植えで定植します。始めは太陽を浴びさせて丈夫に育てます。寒さでだんだんと球形にしまっていきます。

葉や茎は翌年の3月から5月の間で若葉が生えてきたタイミングで随時収穫します。根であれば12月から翌年の1月の冬の時期に収穫ができますが、2年目以降のものを掘り上げた方がより太った根を採取することができます。

チコリーは普通に育てますと、苦みが強いために軟化栽培や熱を加えて苦さを低減させて利用する事が多いです。軟白栽培をする場合は、15度から18度で日の当たらない涼しい環境を作り管理します。
一般のご家庭では1つ目の方法が簡易です。品質を落とさない為にも霜に何度も当たらないうちに収穫しましょう。

  • 結球したタイミングで、大きな外葉で内側の葉を包み込むよに、株の頭部を結束する。
  • たくさん雨が降った後には結束を外して通気をよくし、また戻します。
  • 時々結束を外して、中の色づき具合を確認しする。
  • 理想とする葉色に変わった頃、ナイフなどを使って株元から収穫する。
  • 収穫できるサイズになった時に根を付けたまま掘り上げます。
  • 底面が格子状になっている収穫コンテナなどに、根元を下方に向けて差し込みます。
  • 日光の当たらない暗室に入れる。
  • 淀みない常に新鮮な水(水温16-17℃)が流れているところに浸す。
  • 葉の葉緑素が抜けたところで収穫。

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