カイコを育て、繭をつくり、糸を紡ぐ体験がなんとご家庭で出来るんです。なんでも体験してみたいあなた。お子様と一緒に楽しんでみませんか。小規模で育てられます。繭から糸を紡ぐ体験も楽しいです。後半はクワの苗、加工食品などをご紹介します。
いろいろなカイコ
カイコガの幼虫をカイコと呼びます。幼虫はクワの葉をもりもり食べて、脱皮を4回繰り返した後、繭を作る為に糸を吐き出し、その中でさなぎになります。その繭から人間は絹糸(シルク)を採るために品種改良をしながら養蚕を発達させました。これに対して、野生のカイコをワイルドシルクと呼んでいます。
ワイルドシルクは世界各地に居ますが、緑や茶色の珍しい繭を作るものがあります。クヌギやブナなどの葉を食べるヤママユは緑の繭、樫などの広葉樹の葉を食べるサクサンは茶色の繭を作り、いずれも日本で人口飼育されています。
カイコの成虫は口を持たないため食事を摂れません。さらに家畜化されたために飛ぶことが出来ません。交尾をしてすぐに死んでしまう儚さがあります。
学校の授業としてのカイコ
ここ数年は養蚕を学習に取り入れる小学校が増加傾向にあるようです。クワの葉をもぐもぐ食べる様子は興味深々でしょう。
糸を吐く時期になるとトイレットペーパーの芯を半分に切ったものなどに入れて、繭を作らせます。初夏に育成を始めたカイコは夏休み前に繭となるため、生徒にとって大きな決断が迫られます。
次工程のカイコを乾燥させる(中身の幼虫を殺す)かどうかの判断です。繭の行く先を観察したい生徒を踏まえながら、ペットの育成との違いや農作物の収穫と同様に、人間の衣食住を得るための手段で飼っている事や、繭から成虫になってすぐ死んでしまう生の儚さを教え命に責任を持つことの大切さを伝える事となります。
乾燥させた繭は2学期に繭人形つくりなどをの工作を行って、収穫の成果と位置付ける所が多い様です。
クワの葉をどうやって集めるのか
ご家庭でカイコを育てるには、本来新鮮なクワの葉が必要になりますが、最近はちょっと違った方法で育てられる様になりました。
1)雑草化したクワの葉をゲットしよう
2)フードを使うと、簡単にえさを与えられる
カイコの入手方法
幼虫も通販で入手できます。また、全てセットになった育成キットも販売されていますよ。
ここで一息、クワの加工品
桑の葉にはとても優れた栄養成分が含まれていることが知られ、漢方薬としても活用されたりクワの茶などに利用されています。
ジャムも販売されています。おいしそ~。
繭から糸を紡ぐには
東京農工大学さんにとても参考になる資料がありましたので、リンクでご紹介します。ここをクリックしてください。
クワの木を育てて、実を楽しもう
鉢植え地植えともに、3~4月が適期です。寒さにも強く、-20度までは耐えられるので、10~4月の間であればいつ植え付けてもかまいません。
おしまいに
最近は、家で小規模に育てる事が出来るようになってきました。直接クワの葉を捜して毎日与える苦労無く、インスタントフードで育てる事ができます。丁度関東(5月下旬)では、クワの実がたわわに実る季節を迎えました。クワとカイコと絹。そして人とのつながりを体験してみてください。
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