カリン似で加工しやすい。美味しく香り良いマルメロ(クインス)。

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黄色い実は、ジャムやお酒に加工されて楽しまれます。ヨーロッパやアジアでは古くから栽培されてきた果樹で、日本や中国でも民間療法や漢方薬に利用されます。西洋花梨(セイヨウカリン)という言い方もされます。

マルメロの特徴

バラ科マルメロ属の落葉高木で、マルメロ属はマルメロのみの1属1種です。
カリンとは近縁(カリン属)で見た目が似ています。樹高は 1.5 ~ 8mほど生長します。

葉は互生して長さは7~12cm、幅6~9cmで白い細かな毛で覆われています。
花は春に葉が出た後に咲き、大きさは5cm、色は白またはピンクで5枚の花弁があります。その後果実が出来始めます。果実は緑色で灰色~白色の軟毛で覆われていますが、熟す前に大部分が取れます。10月頃に実が熟します。果実は明るい黄橙色で洋梨形をしており、長さ7~12cm、幅6~9cmになります。

実の特徴葉の特徴
マルメロ洋ナシ形
産毛がある
大円型
縁にギザギザない
白、または淡いピンク
カリン楕円型
ツルツル
縁に細かい
ギザギザがある
紅色
【マルメロの花】
【マルメロの実】

【カリンの花】
【カリンの実】

信州ではカリンとマルメロの木が混在している所が多く、昔からこれらを総称して「カリン」と呼ばれていた事もあり、厳密にカリンを示す場合は「本かりん」と呼ばれている様です。
一方、諏訪地方では「本カリン」はマルメロを示すという記事もあり、地方の慣習により呼び名は統一性がなく混乱しているのが実情の様です。

情報に踊らされるのではなく、上記の特徴の違いなどにより判断されるのが良いかと思います。

加工に適した、マルメロ

マルメロの実は甘い香りがして果肉がカリンに比べてやわらかいことが特徴です。
カリンよりも加工しやすくなっていますが、生のままだと同様に渋くて食べられません。
厚さ5~10mmほどで輪切りにして、砂糖やはちみつ、お酒に漬けて楽しむ事ができます。また、カリン同様に風邪予防や咳止めに効果があります。カリンジャムの名で流通しているのは、じつはマルメロジャムである事が多い様です。

参考:マルメロ(セイヨウカリン):選び方と保存方法や食べ方 (旬の食材百貨 様)

■マルメロのシロップ煮&砂糖漬け(4分弱)
つくる楽しみ 様

マルメロのシロップ煮&砂糖漬け

育て方

水はけ、水もちのよいことが大切で、この条件さえ満たせば、土はあまり選びません。
実を収穫したいなら、違う品種を近くに植えなければなりません。

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