オタネニンジン(御種人蔘)、朝鮮人参、高麗人参

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古くから薬効が知られ珍重されています。栽培にはおよそ2~6年ほどの月日を掛けた上で根が収穫されます。日本には野性の分布はなく、全体の70%以上が韓国と中国で栽培されていますが、日本でも江戸時代から栽培されています。日本では苗を入手する事は容易ですが、栽培技術が難しいと言われています。赤い実が可愛らしいです。

オタネニンジン(チョウセンニンジン)の特徴

ウコギ科の多年草です。
原産は中国東北部から朝鮮半島と言われています。朝鮮半島から輸入していたため,一般的には朝鮮人参と呼ばれています。

草丈は50~60cmくらいになります。
茎は1本だけ直立し、茎頂に5出掌状に複葉を輪生します。葉は楕円形又は卵形で、鋸歯があり先端は尖ります。根は肥大し茎は直立しています。葉は掌状複葉で,数枚輪生しています。
花期は4~7月で、茎の頂に花茎を単生し、淡緑色の小さい花を多数、球状の散形花序に付きます。果実は夏に紅熟します。

東洋系品種が先に江戸時代に渡来し、西洋系品種は明治初期に導入されています。最近は生でも美味しい西洋系品種が好まれているようですが、京料理などには東洋系品種が欠かせないそうです。日本では主に長野県や福島県,島根県などで栽培が行われています。
なお、野菜の人参はセリ科なので、オタネニンジンとは全く別の種です。

薬効など

薬用には根が使われ、生薬名はニンジン(人参)といいます。保健強壮薬を目的とした漢方処方に多く配剤されています。

4~6年生の根を秋に収穫し、水洗後にひげ根や細い分枝根を除去した後、そのまま乾燥したものを「生干人参」、根の周皮を削り乾燥したものを「白参」、周皮をとらずに85℃の熱湯で10分間湯通しした後、乾燥したものを「御種人参または雲州人参」、90 ~93℃の蒸気で2~4時間蒸し、65~70℃で約6時間加熱乾燥したものを「紅参」と呼びます。生薬ニンジンは特異なにおいがあり、初めわずかに甘く、後にやや苦い味がします。
(みんなの農業広場より)

育て方

強い日射を嫌うため、稲わらや寒冷紗による日覆が必要です。生育は緩慢で収穫までに4~6年を要します。化学肥料に弱く、与えると枯死するため、畑は作付け前に青草や植物性堆肥を多量に鋤き込み十分耕耘した後に作付けし、追肥は油粕などの有機質肥料のみを与えます。

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