黄色い花が美しい「アカシア」。そして花は白くて有用だけど残念な名前の「ニセアカシア」。この2つの植物は、人間の勘違いによって誤解や混乱を与えてしまいました。今回はアカシアを紹介しながら、間違いを正してゆきますよ。
植物の特徴
アカシアはマメ科ネムノキ亜科アカシア属の総称で1000種ほどが熱帯から温帯にかけて分布しています。その多くは主根を非常に奥深く伸ばすので 年間を通してほとんど降水が無い砂漠に自生するそうです。
■ミモザアカシア(3分45秒)
FlowerTV 様
樹高は、1~2mの小型品種から、20mを超える大型品種まで様々あります。春~秋にかけて、多くが黄色い花を咲かせ、まれに白い花を咲かせる品種もあります。
花はポンポンのように丸く咲くもの、枝全てを覆い尽くすもの、棒状に見えるものなど見た目は多様です。羽状複葉と呼ばれる羽のように隙間なく葉っぱを、左右対称につける性質があります。
誤解や混乱とはいったい何なの?
明治時代に輸入された「ハリエンジュ」は、当時「アカシア」と称していたことから現在でも本物のアカシアと混同される事があります。後追いで混乱を避ける為に、「ハリエンジュ」を「ニセアカシア」いう名称で呼ぶようになったのでしょうね。
ニセアカシアは重要な蜜源植物で「アカシアはちみつ」として販売されている蜂蜜は、ニセアカシアの蜜である事が多いです。ここでも誤解を与える事になりますね。
アカシアのことを「ミモザ」とか「ミモザアカシア」と呼ぶことがあります。しかし、植物学上でのミモザ(mimoza)とは、マメ科オジギソウ属の植物の総称であり、アカシアのことではありません。
まあ、いろいろ混乱、混同しているのは人間であって、アカシア自身には関係の無い話です。
育ててみよう
花、綺麗に揃った葉の並び方、幹の色などアカシアは庭に植えたり、鉢植えにして楽しまれる方も多いようです。 観賞用の庭木や鉢植えだけでなく、切り花やドライフラワーにして楽しむことができますので、自身でお育てになって収穫できれば、ドライフラーワー生活はさらに楽しいものになるでしょう。
最後に
アカシア材は、さまざまな色が混在し美しい模様を形成するため、フローリング材として人気があります。腐食に強いのが特徴で、何年も経つと深い色に変わってくるので経年変化が楽しめる木材です。腐食と衝撃に強い特性から、アカシア材はカッティングボードに使われています。
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