葉が無い秋の風物詩。山野草、キツネノカミソリ(狐の剃刀)。

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林縁や明るい落葉広葉樹林に生育している山野草で、8月半ばころより花茎を伸ばして、先端にいくつかの橙色の花を咲かせます。まとまって咲くと美しい風情があります。
有毒植物でもあるので注意が必要です。

キツネノカミソリの特徴

ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年生草木球根植物です。本州・四国・九州に分布しています。
明るい林床や林縁などに自生します。早春のまだ他の草が生えていないうちに、狭長の葉を球根から直接出して球根を太らせ、多くの草が生い茂る夏頃には一旦葉を落とします。8月中旬頃になると葉を出さない状態で花茎のみ、30〜50cmほど伸ばして先端で枝分かれした先にいくつかの橙色の花を咲かせます。本種には、結実するものと、しない三倍体のものがあります。

名前の由来は葉の形がカミソリに似ている事から来ているそうです。花の色がキツネの体色をイメージさせる事も理由かもしれません。

葉の形や花と葉を別々に出す特徴や、有毒な植物である点ではヒガンバナと共通しますが、花の形および葉と花を出す時季が異なります。

有毒植物なので、扱いには注意が必要です。

外用で薬とすることもあるそうですが、有毒植物なので扱いに注意が必要です。
薬草や山菜として利用される、ノカンゾウなどのワスレグサ属の植物とは、花の色や形、花の付き方だけ見ると似ているので注意してください。決して口にしてはいけません。

上ノ入遺跡(神奈川県平塚市)から「キツネノカミソリ」と思われる炭化した球根が出土しています。
縄文時代に食用にされていたのではないかとも言われています。球根は良質のデンプンを含有しますが、毒性のある物質も含まれており、普通そのままでは食用にできません。

タヌキノカミソリ という植物もある。

中国原産で、 湖北省から雲南省にかけて分布する鱗茎を有する同じヒガンバナ科の多年草です。
8月上から中旬頃に6~9花をつける長さ40~50㎝の花茎を伸ばします。淡いピンク色の花被片に、濃いピンクの縦ラインが入ります。 キツネノカミソリ同様に、花の咲くころには葉は枯れています。
鱗茎はヒガンバナよりやや大きく首が長いです。結実はしません。
日本には自生していませんが、観賞用として導入されているそうです。

育て方

寒さ、暑さに強く育てやすい植物です。日当たりは、半日陰でも育ちますが、日なたのほうがよいでしょう。葉が育つ春から夏までの間に、しっかり栄養を球根に蓄える時期です。しっかり太陽の光を浴びることで、その後の実や種がよいものになります。(BOTANICA より)

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