清々しい葉、秋の黄葉と甘い香りの カツラノキ。

品種のご紹介

ハート型かわいい葉で日本全国の山地で見られます。春は新緑で清々しく、秋は黄色く葉が色づき甘い香りを放ちます。冬には整った樹形と枝ぶりが美しく四季を通して親しまれています。街路樹やシンボルツリー、庭木として利用され。木材としても価値があります。

カツラの特徴

カツラ科カツラ属の落葉高木で、雌雄異株です。高さは30m、樹幹の直径は2mほどにもなります。
北海道から九州まで日本全国の山地に見られ、ブナ林域などの冷温帯の渓流などに多く分布しています。カツラの仲間は白亜紀や古第三紀から生き延びる原始的な樹木の一つであり、かつては北半球に広く分布していましたが、今日では中国と日本にのみ分布しているそうです。

葉は4~8cm位の対生でハート型に似た円形で、秋には黄色く色づき落葉時期には甘い香りを放ちます。カツラの別名には「醤油の木」「コウノキ(香の木)」「抹香の木」などがあり、山村では抹香代わりに乾燥させて粉末にしたものを焚いていたそうです。

花期は3から5月で、雌花は細長い角のような紅紫色の雌蕊が3から5個突き出し、雄花は紅紫色の細長い雄蕊を十数本ぶら下げます。

材は香りがよく耐久性があり、広葉樹としては柔らかくて加工しやすいため、古い時代から造船や仏像に使われていました。現代でも建材、家具材(特に鎌倉彫)、碁盤、将棋盤、漆器木地、楽器、寄木などに使われましたが、近年は市場への供給が減っており、貴重な木材となりつつあるそうです。

園芸品種には「Red Fox」というものが有名で、新葉が芽吹きのときから赤紫色で、6月ごろ緑色になります。江戸時代に北上山地の早池峰山で発見された突然変異種で、枝が垂れ下がるシダレカツラは見ごたえがあります。

育て方

基本的には日向を好む陽樹ですが、半日陰でも育てることができます。自生は湿気の多い肥沃地が多く、夏の暑さや乾燥が激しいと、葉焼け起こすことや、早期に落葉することがあります。一般家庭のシンボルツリーとして使われる機会も増えているが、元来は株立ち状の樹形が美しい大木であり、植栽には相応のスペースが必要となります。

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